生活をする上で、食事は重要なことです。
とり方で健康にも不健康にもなってしまうのが食事です。
そんな食に関する正しい知識と望ましい食習慣を身に付けることができるようになるため「食育」を行います。
本日は食育についてお話ししたいと思います。
食育とは
食育とは、
「生きる上での基本であって、知育、徳育及び体育の基礎となるべきものと位置付けられるとともに、様々な経験を通じて「食」に関する知識と「食」を選択する力を習得し、健全な食生活を実践することができる人間を育てるもの。」
です。
つまり、
「好きなものを好きなだけ食べることに問題があることを知り、「正しい食生活」を身のつけるための取り組み」
になります。
食育で育てたい力
- ・心と身体の健康を維持できる
- ・食事の重要性や楽しさを理解する
- ・食べ物の選択や食事づくりができる
- ・一緒に食べたい人がいる(社会性)
- ・日本の食文化を理解し伝えることができる
- ・食べ物を作る人への感謝
近年偏りのある食事や、不規則な食事によって肥満や、それらが原因と考えられる生活習慣病の増加がみられます。
また、過度なダイエットなど低栄養による健康問題もあります。
正しい食に関する知識を持つことで、健康的な食生活を送り、身体のみならず心の健康を保つことは楽しく暮らすために不可欠なものです。
つまり、「食べる力」=「生きる力」。
食育は生きる力を育んでいるのです。
近年食事の問題点として孤食や朝食を食べないことを聞くかと思います。
共食や毎日の朝食の良いところをお話したいと思います。
誰かと一緒に食事をする(共食)
- ・共食と精神面の健康
共食の回数が多い人は、少ない人に比べてストレスが少ないという研究結果が出ています。
これは大人だけでなく子供も同様で、小学生や中学生は朝の疲労感や身体の不調がないと感じている子が多いそうです
- ・共食と健康な食生活
共食が多い人は、ファーストフードやジュースなどの摂取は少なく、野菜や果物など健康的な食品の摂取が多いことが分かっています。
一緒に食事をすることで主食・主菜・副菜とバランスよく、様々な食品を食べられていることが報告されています。
- ・共食と規則正しい生活
共食をしていると朝食を抜く人が少なくなります。
また、乳幼児も食事や間食の時間が規則正しい子が多くなるそうです。
またお子さんでは早寝早起きが多く、また睡眠時間も長いことが報告されています。
毎朝朝食を食べる
- ・朝食と食事の栄養バランス
朝食をとることでたんぱく質や炭水化物やビタミンなど栄養素の摂取量が増えます。
また、栄養素だけでなく、様々な食品の摂取量も当然増えます。
- ・朝食と生活リズム
朝食を毎日食べる人は、早寝早起きの人が多く、また睡眠の質も良いと報告されています。
また、不眠傾向の人が少ないことも報告されています。
- ・朝食と心の健康
朝食を毎日食べている人はストレスを感じていない人が多いそうです。
また、イライラすることも少ないそうです。
友人や家族に対して「大切な人」「一緒にいて楽しい」など肯定する気持ちを持つ人が多いという報告も上がっています。
- ・朝食と学力・体力
朝食に、学力のみならず体力測定の結果も良いことが報告されています。
栄養バランスと健康
栄養バランスをよい食事をとっていると
死亡のリスクが低くなるという報告が上がっています。
また、肉類少なめ、野菜・果物・豆や海藻類をよく食べるとがんの発症リスクや脳血管疾患や心疾患、糖尿病の発症リスクが低いと、病気のリスク低下に関係しています。
主食・主菜・副菜を組み合わせると栄養素が不足している人が少ないと報告されています。
まとめ
今回お伝えしたものは食育分野の研究を行っている方々の発表した論文を総合した物の一部になります。
正しい食生活に気を付けるだけでこれだけ多くのことを得られます。
自分自身で正しい食事を選択できることがいかに重要かわかっていただけたかと思います。
次回は歯科としての食育のかかわりについてお話ししたいと思います。