こんにちは。東京都世田谷区北沢にある医療法人社団 燦陽会 下北沢駅前歯科クリニックです。
歯科治療の際に用いられる麻酔は、治療中の痛みを和らげるために欠かせません。
しかし、麻酔に対して「痛いのでは」「麻酔の痛みが続くことはないの?」など、不安に感じる方は少なくありません。治療に必要なものだと理解していても、痛みへの対処法を知っておきたいという方は多いでしょう。
本記事では、歯医者の麻酔が痛みを引き起こす理由や、治療後の痛みの原因と対処法、さらには麻酔後の食事について詳しく解説していきます。
歯医者の麻酔は痛い?
痛みの感じ方には個人差があります。歯医者で使用する麻酔に関しても、痛いと感じる方もいれば、問題視しない方もいます。
しかし、程度に差はあれど、一般的には痛いと感じる方が多いです。歯茎に麻酔薬を塗布して感覚を麻痺させる表面麻酔であれば痛みを感じることはありません。麻酔薬を歯茎や神経の近くに注射して感覚を麻痺させる方法であれば、多くの方が痛みを感じます。
具体的には、注射針が刺さる際の痛みと、麻酔液が注入される際の圧迫感による痛みが発生します。特に、歯茎の感覚が敏感な人や、注射に対する恐怖心が強い人は、痛みをより強く感じる傾向にあります。
麻酔が痛みを伴う理由
歯医者の麻酔が痛みを引き起こす主な理由は、以下の通りです。
・注射針の刺激
・麻酔薬の注入圧
・麻酔薬の温度が低い
・注入速度がはやい
たとえ細い注射針でも、歯茎への刺激は避けられません。歯茎には神経が密集しているため、わずかな刺激でも痛みを感じやすいのです。また、麻酔液は一定の圧力で注入されるため、圧迫感が生じます。
加えて、体温より温度が低い麻酔液が注入されると、温度差による刺激から痛みを感じやすくなります。麻酔液の注入速度も、痛みに大きく影響します。速いと組織への刺激が大きくなり、痛みを感じやすいのです。
歯医者の麻酔後も痛みが続く原因
歯医者での麻酔後に痛みが続く原因は様々です。ここでは、それぞれの原因について詳しく確認しましょう。
麻酔の効果が切れた後の痛み
麻酔には、一時的に痛みを抑える効果があります。麻酔の効果が切れると、治療部位の痛みを感じるようになるでしょう。治療によって、歯や歯茎に刺激が加わったためです。
また、治療部位に炎症が起こっていると、痛みが持続する可能性があります。
治療の影響による痛み
虫歯治療の場合、歯を削る際の振動などで歯がダメージを受けます。このため、普段は何も感じない程度の刺激でも、痛みやしみる症状が出ることがあります。
また、虫歯を削った後に使用する詰め物や被せ物が、痛みを引き起こしている可能性もあります。詰め物・被せ物の調整が適切でない場合、噛み合わせが合わないことで痛みにつながることがあるのです。
歯医者の麻酔後も痛みが続く場合の対処法
麻酔後に痛みが続く場合、適切に対処すれば軽減できるかもしれません。ここでは、痛みが長引く場合の対応について見ていきましょう。
鎮痛剤の服用
医師に処方された鎮痛剤を服用すれば、痛みを和らげることができます。市販の鎮痛剤を使用する場合は、説明書をよく読んで適切な用量を守りましょう。
患部を冷やす
治療後の痛みや腫れを和らげるには、患部を冷やすことも効果的です。冷やせば血管が収縮し、炎症を抑えることができます。保冷剤や氷をタオルで包み、痛みのある箇所を外側から優しく冷やしましょう。
ただし、冷やす時間は15〜20分程度に留め、直接肌に触れないようにしてください。過度に冷やすと、痛みや腫れが長引いたり悪化したりする恐れがあります。
安静にする
麻酔後の痛みが続く場合は、無理をせず安静に過ごすことが大切です。激しい運動や身体に負担のかかる活動は避け、できるだけリラックスした状態で過ごしましょう。
特に、治療直後は、体が回復する時間を必要としているといえます。過度な動きを控え、十分な休息を取ることが望ましいです。
柔らかい食事を摂る
麻酔後や治療後は、歯や歯茎が敏感になっているため柔らかい食事を摂るほうがよいでしょう。硬い食べ物や噛む力を必要とする食べ物は、治療部位に負担をかけ痛みを悪化させることがあります。
スープ、ヨーグルト、蒸し野菜、柔らかいパンなど、食べやすく消化に良いものを選ぶと良いでしょう。徐々に固形物に戻していけば、歯や歯茎に負担をかけずに回復を促すことができます。
口内を清潔に保つ
口内を清潔に保つことが、痛みや炎症の悪化を防ぐために重要です。食事の後は優しく歯磨きを行い、特に治療箇所を丁寧にケアすることが大切です。
強く磨くと痛みを引き起こすことがあるため、柔らかい歯ブラシを使ってゆっくりと時間をかけて清掃しましょう。デンタルフロスやマウスウォッシュも併用して、口内の衛生を保ちましょう。
噛み合わせを調整する
治療後の詰め物や被せ物が合わず、噛み合わせに違和感がある場合は、早めに歯科医師に相談しましょう。調整してもらうことで、痛みを和らげられるかもしれません。
噛み合わせが不適切な状態では、歯や歯茎に不必要な負担がかかって痛みや炎症の原因となることがあります。違和感を放置せず、早めに修正を行ってもらいましょう。
歯医者で麻酔をしたあとに注意すること
麻酔を伴う歯科治療後は、いくつかの注意点があります。ここでは、麻酔が切れるまでの注意点について解説します。
飲食を控える
麻酔が効いている間は、口内の感覚が鈍くなっています。そのため、食事や飲み物の摂取には注意が必要です。
特に、熱い飲み物や硬い食べ物は口内を無意識に傷つける可能性があるため、麻酔が完全に切れるまで控えましょう。また、噛む動作で誤って舌や頬の内側を噛んでしまうことがあるので、可能であれば飲食は控えるべきです。
歯科治療の前に食事を終わらせておくなど、工夫して過ごしましょう。
患部や唇、頬を触らない
麻酔が効いている間は、患部や唇や頬の感覚が鈍っています。痺れるような感覚を伴うこともあるので、気になって触ってしまう方も少なくありません。
しかし、痛みを感じることができないので、知らないうちに傷つける恐れがあります。過度に触ると腫れを引き起こすこともあるでしょう。
麻酔後の患部周辺の状態が気になるかもしれませんが、できるだけ口元に触れないよう注意してください。
優しくブラッシングする
麻酔後も、口腔内を清潔に保つための歯磨きは欠かせません。治療部位に強い力をかけてしまうと、出血や痛みが引き起こされるかもしれないので優しく磨くように心がけましょう。
また、痛みがある箇所に無理にブラシを当てる必要はありません。適切な歯磨き方法を確認しておくのと良いでしょう。
運動やアルコールの摂取を控える
麻酔を使用した治療後は、激しい運動をしたり、アルコールを摂取したりすることは避けましょう。これらの行動が体に負担をかけ、痛みや腫れを引き起こす可能性があります。
麻酔が完全に切れて体調が落ち着くまでの間は、安静に過ごしましょう。
歯医者で麻酔をしたあとの食事
基本的には、麻酔が切れてから食事するのが理想です。感覚が麻痺しているため、頬や舌を噛んだり、火傷したりする恐れがあるためです。
しかし、麻酔後に食事しなければならない場合もあるでしょう。ここでは、食事に関する注意点をご紹介します。
硬い食べ物を避ける
麻酔後や治療後しばらくは、硬い食べ物は避けるべきです。ナッツや硬い野菜、クラッカーなどは、歯や歯茎に負担をかけ痛みを発生させたり、治癒の妨げになったりすることがあります。
また、粘着性のある食べ物を食べると、詰め物や被せ物が外れることがあるため避けるようにしましょう。
麻酔後や治療直後は、歯や歯茎が敏感になっているため柔らかく消化しやすい食べ物を選ぶことが大切です。スープやお粥、ヨーグルト、マッシュポテトなど、あまり噛まなくても食べられるものを選びましょう。
治療部位に負担をかけず栄養を摂れるので、口内の回復を助け痛みや腫れの悪化を防ぐことができます。
冷たい食べ物や飲み物を選ぶ
麻酔後は口内の感覚が鈍くなっているため、熱い食べ物や飲み物を口にすると火傷する可能性があります。熱いスープやお茶などは避けてください。
炎症を抑えるためには、冷たい食べ物や飲み物が効果的です。氷を直接食べるなど冷やしすぎは良くありませんが、常温、もしくは冷たいスムージーなどは、口内を冷やしながら栄養を摂れます。
ゆっくり食事する
急いで食事をすると、頬や舌を噛んでしまうリスクが高まるでしょう。感覚が鈍っていてうまく口を動かせないので、ゆっくりと食事することを意識してください。
また、治療した部位と反対側の歯で噛むなど、治療部位に負担がかからないよう工夫することも有効です。
まとめ
歯医者の麻酔は、治療中の痛みを和らげるために欠かせません。
しかし、麻酔自体に痛みが伴うことがあり、治療後も痛みが持続する場合があります。歯科医院では、極細の注射針や表面麻酔の使用、麻酔液の温度管理や注入速度の調整など、様々な工夫によって痛いと感じないよう努めています。
麻酔後は口の感覚が鈍くなるため、食事をする場合は注意しましょう。激しい運動やアルコールの摂取を控え、回復を促してください。
歯科治療を検討されている方は、東京都世田谷区北沢にある医療法人社団 燦陽会 下北沢駅前歯科クリニックにご相談ください。
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