こんにちは。東京都世田谷区北沢にある医療法人社団 燦陽会 下北沢駅前歯科クリニックです。
成長過程にある子どもの歯はエナメル質が薄く、虫歯が進行しやすいため、早期発見と早期治療が重要です。子どもの虫歯を治療する方法は、虫歯の進行状況によって異なります。では、子どもの虫歯はどのように治療するのでしょうか。
本記事では、子どもの虫歯の特徴や具体的な治療法、予防策について解説します。
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子どもの虫歯の特徴
子どもの虫歯には、次のような特徴があります。
進行が早い
子どもの歯はエナメル質が薄く柔らかいので、虫歯になると短期間で内部に広がりやすいです。虫歯が進行し、痛みが現れたときにはすでに深刻な状態になっていることもあるでしょう。
そのため、ふだんから丁寧に歯みがきをするだけでなく、定期的に歯科検診を受けて早期発見・早期治療を心がけることが非常に大切なのです。
歯の表面が白く濁る
虫歯の初期段階では、歯の表面が白っぽく濁ることがあります。これはエナメル質が溶けだしているためです。この状態に気づいたら早めに歯科医院で診てもらい、適切なケアを行うことで虫歯の進行を防ぐことができます。
歯と歯の間や奥歯の溝に発生する
子どもの歯は形状が複雑で、歯と歯の間に隙間ができやすいです。また、乳歯の奥歯の溝は深いため、食べ物のカスが詰まりやすいです。そのため、しっかりとケアを行わないとこれらの部分に虫歯が発生するリスクが高まります。
そのため、毎日丁寧に歯みがきを行い、定期検診を受けることが求められます。
永久歯に悪影響を及ぼす可能性がある
子どもの虫歯は単に乳歯だけの問題に留まらず、のちに生えてくる永久歯にも影響を及ぼす可能性があります。乳歯の虫歯を放置すると、口内に虫歯菌が増殖し、このあと生えてくる永久歯がその菌にさらされやすくなるのです。
また、虫歯を放置したことで乳歯を早期に失うと、隣接する歯が倒れてくる可能性もあります。これによって、永久歯が生えるスペースがなくなると、噛み合わせや歯並びが乱れることもあるため、早期に治療を受け、健康な状態を保つことが非常に重要です。
子どもの虫歯はどうやって治療する?
子どもの虫歯を治療する方法は、進行状況によって異なります。進行状況ごとの治療法は、以下のとおりです。
初期の虫歯
初期の虫歯は、歯の表面がわずかに溶かされ、まだ穴が開いていない状態です。この段階ではフッ素を用いて再石灰化を促す処置や、ブラッシング指導が中心となります。定期的に歯科医院で検診を受け、日常の歯みがきを丁寧に行うことで進行を抑えられるでしょう。
エナメル質の虫歯
さらにエナメル質が溶かされた状態で、歯に小さな穴が見られるようになります。この場合、虫歯部分を慎重に削り取り、歯科用プラスチックのレジンで修復します。
治療自体は通常1回で完了することが多いですが、その後も定期的に検診を受けて虫歯の再発を防ぐことが大切です。
象牙質の虫歯
虫歯が進行し、象牙質にまで進行すると冷たいものを口にしたときに痛みを感じやすくなります。象牙質はエナメル質に比べて柔らかいため、虫歯が進行しやすいです。この段階では、虫歯部分を削り、歯型を取って詰め物をします。
歯髄まで進行した虫歯
歯髄とは、歯の中心にある神経や血管がある部分です。虫歯が歯髄にまで到達すると、激しい痛みや腫れが生じます。日常生活に支障をきたす場合もあるでしょう。この状態にまで進行した場合には、根管治療が必要になるケースが多いです。
ただし、子どもの場合は、生活歯髄切断法という治療を行なって、神経の一部を残すこともあるでしょう。
歯根だけ残った虫歯
虫歯が進行し、歯の大部分が失われ、歯根のみが残っている状態では、歯を保存するのが難しくなります。このような場合には、抜歯が必要になることが多いです。
ただし、乳歯を抜歯することで将来生える永久歯の位置や、噛み合わせに影響が出る可能性があります。そのため、抜歯後には永久歯が正しい位置に生えるようにスペースを確保する治療を行う場合もあるでしょう。
子どもの虫歯治療は何歳から受けられる?
子どもの虫歯治療は、基本的に3歳前後から受けられるケースが多いです。小さなお子さんの場合、治療中にじっとして口をしっかりと開けることが難しいこともあるでしょう。そのため、3歳未満のお子さんは対応が難しい場合があるのです。
一般的には4歳から5歳くらいになると、歯科医師の説明を理解できるようになるため、治療がスムーズに進むことが期待されます。また、早期から定期的に歯科医院を受診していれば、虫歯予防の大切さを学ぶ機会にもつながるでしょう。
特に下の前歯が生え始めた頃から定期的に歯科医院で検診を受けることで、虫歯になっていたとしても早期に発見できます。また、治療や予防処置を受けることができるため、お口の中を健康な状態に保てるでしょう。
子どもが虫歯になるのを防ぐには
子どもが虫歯になるのを防ぐポイントは、以下のとおりです。
毎日しっかりと歯みがきをする
毎日の歯みがきは虫歯予防の基本です。食事のあとはしっかりと歯みがきを行い、口内に残った食べかすや細菌をしっかり除去しましょう。特に小さなお子さんは自分で歯みがきをするのが難しいため、保護者の方が仕上げ磨きをしてあげることが大切です。
また、歯ブラシは年齢や口の大きさに合ったものを選びましょう。また、決まった順序で歯を磨くことで効率的に汚れを除去できます。特に就寝前はしっかりと歯を磨きましょう。
おやつの時間や内容を見直す
おやつの時間や内容を見直すことは、虫歯予防において非常に重要です。甘いお菓子やジュースなどに含まれる糖分が口内に長い時間残ると、虫歯菌が繁殖して虫歯になるリスクが高まります。
虫歯を予防するためには、間食の時間を決め、できるだけ砂糖の少ない食品を選ぶことが大切です。さらに寝る直前の間食を避けることで、虫歯のリスクを軽減できます。
フッ素を活用する
フッ素には、歯質を強化し、虫歯菌の働きを抑える効果があります。定期的に歯科医院でフッ素塗布を受けると、歯の再石灰化が促進され、虫歯の予防につながります。また、近年はフッ素が配合された子ども用の歯みがき粉もあるため、ご家庭でのケアにも取り入れやすいです。
シーラント処置を受ける
シーラント処置とは、奥歯の深い溝をプラスチック樹脂で埋める処置です。特に乳歯の奥歯は溝が深く、汚れが溜まりやすいため、しっかり歯磨きをしないと虫歯になるリスクが高まります。この溝を埋めることで汚れが溜まりにくくなるため、虫歯の予防につながるのです。
処置自体は数分で完了します。また、歯を削る必要もないため、お子さんへの負担も少ないでしょう。
定期的に歯科検診を受ける
子どもの虫歯を予防するためには、定期的に歯科医院で検診を受けることも非常に大切です。定期的に歯科検診を受けることで、小さな虫歯や歯の異常を早期に発見することができます。
また、検診時には正しい歯みがき方法や生活習慣に関するアドバイスを受けることができるため、ご家庭での予防対策にも役立つでしょう。
さらに、歯科医院では歯のクリーニングも受けられます。ふだんの歯磨きでは落としきれない汚れを除去してもらえるため、虫歯の予防につながるでしょう。
まとめ
子どもの歯は、永久歯に比べてエナメル質が薄いため、虫歯になりやすいです。乳歯が虫歯になると白っぽく濁ったり、虫歯が進行して歯の神経にまで達すると強い痛みを感じたりすることがあります。
乳歯の虫歯を放置すると永久歯にまで悪影響を及ぼす可能性があるため、できるだけ早く治療を受けることが大切です。初期段階ではフッ素塗布を行い、歯の再石灰化を促すことで改善が見込めるケースもあります。
進行すると、根管治療や抜歯が必要になるケースもあるため、虫歯が疑われる場合には、できるだけ早く治療を受けましょう。
お子さんの虫歯にお悩みの方は、東京都世田谷区北沢にある医療法人社団 燦陽会 下北沢駅前歯科クリニックにご相談ください。
当院では、一般歯科や予防歯科、矯正治療、ホワイトニング、マタニティー歯科など、さまざまな分野に力を入れています。ホームページはこちら、ご予約・お問い合わせもお待ちしております。