こんにちは。東京都世田谷区北沢にある医療法人社団 燦陽会 下北沢駅前歯科クリニックです。
インプラント治療をする際に、抜歯が必要になることがあります。抜歯することにマイナスなイメージを持っている方もいるかもしれません。
しかし、インプラント治療は顎の骨に穴をあけてインプラントを埋入する治療のため、場合によっては治療のために必要な工程です。
今回は、インプラント治療において抜歯が必要になるケース、抜歯が必要な場合の治療の流れを解説します。インプラント治療を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
目次
インプラント治療で抜歯が必要になるケース
インプラント治療を行う際に抜歯が必要になるケースは、大きく分けて2つあります。
一つ目は、インプラントを埋入する部位に歯が残っている場合です。インプラント治療は、失われた自分の歯を人工歯で再現する治療です。治療ではインプラントを顎の骨に埋入するため、インプラントを行う部位に自分の歯が残っている場合は、抜歯する必要があるでしょう。
二つ目は、治療を行っても残すことができない歯です。虫歯や歯周病が著しく進行しており、治療による救済が困難な歯、または割れた歯などが該当します。
どのような場合でも、健康な歯を無理に抜くことはありません。抜歯の必要性は、歯の状態や治療計画によりますので、治療前には必ず歯科医師と十分に話し合ってください。
抜歯即時埋入法とは
抜歯即時埋入法とは、歯を抜いたあとすぐにインプラントを埋入する治療法です。治療期間を大幅に短縮できることが大きなメリットです。また、抜歯した直後は骨質がよいため、インプラントの安定性が向上することもメリットといえます。
抜歯部の状態によっては適応できない場合があることがデメリットでしょう。また、患者さまの全身の健康状態や口腔内の状態、抜歯部位の骨量や骨質などがよくないと、即時埋入が困難な場合もあります。
治療は、まず歯を抜くことから始まります。そのあと、すぐに抜歯部にインプラントを埋入するのです。必要に応じて骨造成も行われるでしょう。
治療後に一定期間待ち、インプラントの定着が確認できたら最終的な義歯を装着します。
抜歯待時埋入法とは
抜歯待時埋入法とは、歯を抜いたあとに歯茎や骨の回復を待ってから、インプラントの埋入を行う治療法です。
治療の流れは、まず抜歯を行い、数週間から数か月かけて歯茎や骨が自然に回復するのを待ちます。歯茎や骨が回復したことを確認して、インプラントを埋入する手術が行われます。
抜歯待時埋入法のメリットは、抜歯即時埋入法に比べて骨や歯茎がしっかりと回復するので、インプラントが安定して固定される可能性が高いことです。また、痛みや腫れが落ち着いた状態で手術に臨めるため、患者さまの負担を軽減できます。
デメリットとしては、治療全体の期間が長くなることが挙げられるでしょう。抜歯後からインプラント手術までの間、該当部位は歯がない状態になります。見た目の問題や噛み合わせの不具合が生じる可能性があることも考慮しなければなりません。
メリット・デメリットを十分に理解したうえで、歯科医師と相談しながら適切な治療法を選択しましょう。
インプラント治療の抜歯の痛み・腫れについて
インプラント治療は、歯が失われた部分に人工歯根を埋め込み、そのうえに人工歯を固定する治療法です。治療初期の抜歯には、痛みや腫れが伴う可能性があります。
抜歯の際は麻酔を使用するため、手術時には痛みを感じないことが多いでしょう。手術後の痛みは個々の状況や施術の難易度によりますが、通常は1週間以内に落ち着くとされています。
腫れは、治療部位の組織が損傷を受けることで起きる反応です。24~48時間後にピークに達し、通常は1週間以内にほぼ消失します。
痛みや腫れの症状は一時的なもので、適切に対処すれば大きな問題にはなりません。痛みや腫れが長期間続く、あるいは治まらずに悪化する場合は、なんらかのトラブルが起きている可能性があります。インプラント治療を適切に行うためにも、歯科医師にすぐに相談しましょう。
インプラント治療の抜歯の痛み・腫れを和らげる方法
インプラント治療に伴う抜歯の痛みや腫れを和らげる方法は、以下のとおりです。
痛み止めを服用する
インプラント治療の抜歯後の痛みや腫れは、適切な処置を行うことで和らげることが可能です。歯科医師から指示されている場合は、痛み止めを服用しましょう。無理に痛みを我慢するとストレスになり、痛みを増強させるかもしれません。
抜歯部分を刺激しないように、柔らかい食べ物を食べることも大切です。硬いものを噛むことによる刺激を避けることで、痛みや腫れを抑えられます。
患部を冷やす
患部を冷却することも効果的です。適度に冷やすことで腫れを抑え、痛みを和らげることが可能です。
市販のジェルパックやクールパックを使い、15~20分おきに5分ほど口元に当てましょう。冷やしすぎると痛みが増強する可能性があるので、温度と冷やす時間に注意してください。
また、直接肌に冷却剤を当てると皮膚が傷つくことがあります。タオルなどで包んで使用するのが望ましいでしょう。
なるべく安静に過ごす
インプラント治療の抜歯後は、体を休めることが最も重要です。必要以上に体を動かすと、傷が開いて痛みや腫れが悪化する可能性があります。
筋トレやジョギングなどの激しい運動や、サウナで汗を流すなどの行為は、血行がよくなり痛みが増すことがあるため控えましょう。なるべく安静に過ごし、横になることで血流を抑え、痛みや腫れを抑制してください。
飲酒を控える
飲酒をすると血行がよくなり炎症を招く可能性があるため、インプラント治療後は避けるべきでしょう。アルコールは血管を拡張させ、出血を増加させる可能性があります。
また、アルコールは免疫系の働きを弱め、感染症のリスクを増加させます。回復期間中は飲酒を控えてください。
歯磨きやうがいをする
インプラント治療の抜歯後、痛みや腫れが出ることもあります。痛みや腫れを抑制するには、歯磨きやうがいをすることが有効です。
抗生物質を含むマウスウォッシュを使って丁寧にうがいをすることで、創部を清潔に保つことができます。やわらかめの歯ブラシを使用し、抜歯部分を避けて優しくブラッシングすることで、口腔内全体の衛生状態を維持できるでしょう。
細菌感染を防ぐことは、痛みや腫れを和らげるうえで非常に重要です。
ただし、治療直後は口腔内が敏感になっているため、無理に歯磨きやうがいを行う必要はありません。歯磨きやうがいは、痛みが強くならない程度に優しく行いましょう。
まとめ
インプラント治療を受ける際には、抜歯が必ずしも必要というわけではありません。治療を行う部位に歯が残っている場合、治療しても残すことが難しい歯がある場合は、抜歯を行うでしょう。
抜歯後すぐにインプラント治療を行うか、歯茎が回復してからインプラント治療をするかは、患者さまの顎の骨や歯科医師の治療方針などによって変わります。自分がどのような流れでインプラント治療を受けるか気になる方は、歯科医院を受診して相談するとよいでしょう。
抜歯した場合は、抜歯後に痛みや腫れが生じます。飲酒や運動は血行をよくするため、痛みや腫れを増強する可能性があります。痛み止めを服用する、患部を冷やすなど、痛みや腫れを和らげる方法を適切に行って対処しましょう。
インプラント治療を検討されている方は、東京都世田谷区北沢にある医療法人社団 燦陽会 下北沢駅前歯科クリニックにご相談ください。