こんにちは。東京都世田谷区北沢にある医療法人社団 燦陽会 下北沢駅前歯科クリニックです。
「子どもの歯磨きは何歳から始めればいいの？」「どうやって習慣化すればいいの？」と悩んでいませんか。乳歯は生え変わるものの、虫歯になるとお子さんの将来の歯並びや永久歯の健康に大きく影響するため、適切なケアが必要です。
歯磨きの開始時期や方法を正しく理解することで、お子さんも保護者の方もストレスなく歯磨き習慣を身につけることができます。
本記事では、歯磨きを始める時期や歯磨きをするときのコツ、子どもが嫌がる場合の対処法について解説します。
歯磨きは何歳からはじめる？
子どもの歯磨きは、乳歯が1本でも生えてきたタイミングで開始するのが理想的です。一般的に、乳歯は生後6〜8か月頃から生え始めます。
歯磨きを嫌がる場合は無理をせず、機嫌の良いときに短時間でおこなうようにしましょう。幼い頃から歯みがきを習慣化しておくと、虫歯になりにくい口内環境をつくりやすいです。また、歯磨きは虫歯予防だけでなく、歯並びや口の中の感覚の発達にも重要な役割を果たします。
乳歯には永久歯を正しい位置に導く役割があるため、乳歯が虫歯になると、永久歯の歯並びに影響を与える可能性があります。感覚刺激が不足すると、歯磨きを異常に嫌がったり、偏食や嘔吐反射が強くなったりする可能性もあるでしょう。
そのため、早い段階から歯磨きに慣れ親しむことは、お子さんの健全な成長のために非常に重要なのです。
子どもが歯磨きをするときのコツ
歯磨きを習慣化することは、健康な口腔環境を維持するうえで重要になります。そのため、子どもが自分で歯磨きをしたいと習慣化できるようにアプローチする必要があるでしょう。以下に、子どもが歯磨きをする際のコツをご紹介します。
年齢に応じた歯ブラシを選択する
お子さんが自分で歯磨きをする際には、年齢や口の大きさに合った歯ブラシを選ぶことが重要です。
0〜2歳のお子さんの場合は、ヘッドが小さく、毛が柔らかい歯ブラシを選びましょう。持ち手が太くて短く、握りやすいものが推奨されます。また、安全性を確保するため、喉突き防止のストッパー付きのものを選ぶと良いでしょう。
3〜5歳の乳臼歯が生え揃う頃は、持ち手は少し長めで、手にフィットするものを選択します。また、ふつうの硬さの歯ブラシを選択することで効率よく汚れを落とすことができます。キャラクターのデザインなど、お子さんが興味を持つものを選ぶのも良いでしょう。
正しい歯磨きの方法を教える
正しい歯磨きの仕方を教えることも大切です。はじめは、歯ブラシの正しい持ち方から教えましょう。鉛筆を持つように、親指・人差し指・中指で軽く握ることが基本です。力を入れすぎず、歯ブラシの毛先が歯に軽く触れる程度の力加減を覚えさせます。
また、磨く順番を決めて磨くことで、磨き残しを防ぐことができます。子どもと一緒に順番を決めて、その通りに磨く習慣をつけましょう。
歯磨きを楽しめる環境をつくる
歯磨きタイムを楽しい親子のコミュニケーションの時間として位置づけましょう。歌を歌いながらおこなったり、歯磨きに関する絵本を読んだりすることで、子どもにとって歯磨きが楽しい時間になります。
また、お子さん用の手鏡や洗面所の鏡を使うことで、自分の口の中を見ながら磨くことができます。この歯をきれいにしようと声をかけながら、ゲーム感覚で取り組むことも効果的です。
さらに、歯磨きができた日にシールを貼るカレンダーを作成すると、子どものやる気を引き出すことができます。1週間頑張ったら小さなご褒美を用意するなど、モチベーションを維持するための工夫も大切です。
段階的に1人で磨けるように支援する
小学校中学年くらいまでは仕上げ磨きが必要ですが、段階的に1人でしっかりと磨けるようにサポートしてあげる必要があります。最初は保護者の方が歯磨きをしている様子を見せて、真似をさせることから始めましょう。
一緒に歯ブラシを持って動かしてみて、お子さんが歯ブラシに慣れてきたら「前歯は1人で磨いてみようか」と部分的に任せていきます。少しずつ任せる部分を増やしていくことで、自信を持って取り組めるようになるでしょう。
ただし、磨き残しがないかチェックし、必要に応じて保護者の方がサポートをおこなう必要があります。
仕上げ磨きをしてあげるときのコツ
仕上げ磨きは、子どもの口腔ケアにおいて欠かせません。特に小さなお子さんの場合は、自分で歯磨きが上手にできないことが多く、夜寝る前は仕上げ磨きをしてあげましょう。仕上げ磨きは、小学校中学年頃までおこなうことが推奨されます。
小さなお子さんが完全に1人で磨けるようになるまでには、ある程度の時間が必要だからです。保護者の方が仕上げ磨きをしてあげることで、磨き残しを減らすことができ、虫歯の予防につながります。以下に、仕上げ磨きをする際のコツをご紹介します。
仕上げ磨きの正しい姿勢とポジション
最も基本的な仕上げ磨きの姿勢は、保護者の方が床に座り、お子さんの頭を膝の上に乗せる膝枕の姿勢です。この姿勢により、お子さんの口の中をよく確認でき、安定した状態で磨くことができます。
仕上げ磨きの手順
仕上げ磨きを始める前に、まずお子さんの口の中をよく観察しましょう。歯茎の状態に問題はないか、新しく生えてきた歯はないかなどをチェックします。その後、決まった順番で歯を磨くことで、磨き残しを減らすことが可能です。
また、歯ブラシは軽く握り、優しい力で小刻みに動かします。力が強すぎると歯茎を傷つけたり、子どもが痛みを感じて嫌がったりする原因となります。歯と歯茎の境目を丁寧に磨くことを心がけましょう。
年齢別の仕上げ磨きのコツ
お子さんの年齢によっても仕上げ磨きの仕方は異なります。ここでは、仕上げ磨きのコツを年齢別に解説します。
0〜2歳の仕上げ磨き
この時期は歯磨きに慣れることが最優先です。短時間で手早く済ませ、お子さんが嫌な思いをしないよう配慮します。歯茎のマッサージも兼ねて、優しく磨いてあげましょう。
3〜5歳の仕上げ磨き
乳歯が生え揃い、奥歯の溝や歯と歯の間にも汚れが溜まりやすくなります。デンタルフロスを使用したケアが必要になるでしょう。お子さんとコミュニケーションを取りながら、楽しい雰囲気でおこなうことが大切です。
6歳以上の仕上げ磨き
永久歯が生え始める時期で、歯並びが複雑になります。そのため、時間をかけて丁寧に仕上げ磨きをおこないましょう。デンタルフロスや歯間ブラシなどを使って、歯と歯の間や歯と歯茎の境目に付着した汚れを落とすことも大切です。
補助清掃用具を活用する
仕上げ磨き専用の歯ブラシは、ヘッドが小さく、柄が長めに作られています。お子さんの口の奥まで届きやすく、細かい部分まで丁寧に磨くことが可能です。子ども自身で磨く歯ブラシと仕上げ磨き用の歯ブラシは別で用意するとよいでしょう。
3歳頃からは、歯と歯の間の清掃にデンタルフロスを使用しましょう。子ども用のフロスピックは持ちやすく、安全性も高いため安心して使用できます。
また、定期的に染色液を使用することで、磨き残しを視覚的に確認できます。お子さんも自分の磨き残しを確認しやすく、歯磨きへの意識向上につながるでしょう。
子どもが歯磨きを嫌がるときの対処方法
子どもが歯磨きを嫌がるのは、成長過程でよく見られる自然な反応です。
しかし、年齢や発達段階に応じて適切なアプローチを取ることで、歯磨きの習慣を楽しく身につけさせることが可能です。
0〜2歳児の対処法
口の中に異物が入ることに抵抗を示すことが多い年齢ですが、歯が生え始めるこの時期に歯磨きの習慣を身につけることが大切です。
歯ブラシや歯磨き粉を見せるだけでなく、手で触らせることで、道具への抵抗感を減らします。最初は歯ブラシの柄部分を舐めさせるだけでも問題ありません。
お気に入りの歌を歌いながら、歯磨きの時間を楽しいものにしましょう。赤ちゃんはリズムや音に敏感なので、音楽を取り入れると興味を持ちやすくなります。赤ちゃんが泣いたり嫌がったりした場合、無理に磨こうとすると逆効果です。少しずつ慣れさせましょう。
3〜5歳児の対処法
この年齢になると、歯磨きの重要性を理解し始める子どもも増えてきます。「虫歯になると痛いよ」「歯を大切にしようね」など簡単な言葉で歯磨きの重要性を伝えましょう。絵本やアニメなどを活用すると、より理解しやすくなります。
また、保護者の方が一緒に歯磨きをすることで、子どもも真似をして磨くようになります。歯磨きが終わったらシールを貼るなど、小さなご褒美を用意すると、子どもは歯磨きに対するモチベーションが上がります。
6歳児以降の対処法
6歳を過ぎると、子ども自身で歯磨きができるようになりますが、それでも面倒くさいから・テレビを見たいからなどといった理由で歯磨きを嫌がることがあります。
この年齢の子どもは言葉の理解力も高まり、自我も発達しているため、感情的に対応すると逆効果になることもあります。まずは、なぜ歯磨きを嫌がるのかを子どもと話し合ってみましょう。
例えば「歯ブラシが当たると痛い」と言われたら、毛先の柔らかい歯ブラシに替えるだけで改善することもあります。
まとめ
子どもの歯磨きは、乳歯が生えてきた時点から始めることが大切です。歯磨きは単なる虫歯予防だけでなく、将来の歯並びや口腔機能の発達にも重要な役割を果たします。
お子さんが歯磨きを嫌がる場合は、その理由を理解し、年齢や発達段階に応じて対処することが重要です。無理に歯磨きをさせるのではなく、子どものペースに合わせながら、楽しい雰囲気づくりを心がけましょう。
お子さんのお口の健康を守りたいとお考えの方は、東京都世田谷区北沢にある医療法人社団 燦陽会 下北沢駅前歯科クリニックにご相談ください。
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