こんにちは。東京都世田谷区北沢にある医療法人社団 燦陽会 下北沢駅前歯科クリニックです。

子どもの健やかな成長において、呼吸の仕方は非常に重要です。子どもの普段の様子を観察していると、鼻ではなく口で呼吸をしていることに気づくかもしれません。特に、睡眠中に口を開けている姿や日中も口呼吸をしている様子を見かけると、心配になる方も多いでしょう。
子どもが口呼吸を続けることには、さまざまなリスクが伴います。免疫力の低下や集中力の欠如、さらには歯並びや顔の成長にまで影響を及ぼす可能性があるのです。
この記事では、子どもが口呼吸をする原因や放置するリスク、そして改善する方法について詳しく解説します。また、子どもが口呼吸をしているかどうかチェックする方法も紹介していますので、ぜひ確認してみましょう。
目次
子どもが口呼吸をしているか確認する方法

子どもが口呼吸をしている場合、適切な対処法を施すことが大切です。
しかし、子どもが口呼吸をしているかどうか、普段の生活の中で自然に気づくのは難しいかもしれません。まずは、口呼吸をしているかどうか確認する方法をご紹介していきます。
代表的なのは、口が常に開いていたり、会話の途中で息切れしやすかったりすることです。風邪をよくひく、口の中がよく乾燥している、口臭がするなども、口呼吸をしている人に見られる傾向です。
また、子どもが口呼吸をしているかどうかを知るためには、歯科検診を活用するのも有効です。歯科検診では、口腔内の状態を詳しく確認できるほか、舌の位置や唇の動きもチェックしてもらえます。
定期的に歯科検診を受けていれば、子どもが口呼吸をしているか、またはその傾向があるかどうかを早期に発見できます。子どもが日中に口を開けていることが多い、口周りをよく触っているなどの傾向がある場合には、歯科医師に相談しましょう。
子どもの口呼吸の原因

子どもが口呼吸をしている場合、さまざまな原因が絡み合っている可能性があります。口呼吸は1つの原因だけで発生するわけではなく、日常生活の中で多くの要素が影響を及ぼしていることが少なくありません。
ここでは、主な原因を詳しく解説します。
鼻づまり
風邪や花粉症、アレルギー性鼻炎などが原因で鼻が詰まっていると、一時的に口呼吸になることがあります。風邪の場合は、鼻水が治まれば口呼吸も改善していくでしょう。アレルギー性鼻炎の場合は、原因を解決しなければ完全に治すことは難しいです。
また、花粉症のお子さまも少なくありません。「毎年春だけ起こるものだから」という考えから放置する方が多く見られますが、耳鼻咽喉科を受診すれば、治療を行って鼻づまりを改善できる可能性があります。
口周りの癖
指しゃぶりをしたり舌で下唇を触ったりするなどの口周りの癖も、口呼吸の原因となることがあります。指しゃぶりをしていると唇が開きやすく、口呼吸を誘発します。舌で下唇を触る癖がある場合も、唇が開きやすくなり口呼吸の原因となるのです。
これらの癖は注意するだけで改善できることもありますが、習慣化させていたり、おしゃぶりを長期間使用していたりすると治療が必要になる場合があります。
子どもの口呼吸は放置によって引き起こされるリスクが多く、健康面だけではなく、性格形成や社会への適応にも影響を与えるといわれています。そのため、子どもに呼吸の異常が見られる場合、早期に対応することが大切です。
姿勢
現代の子どもたちは、スマートフォンやゲーム機を使う時間が増えています。ストレートネックやスマホ首という言葉を聞いたことのある方もいるでしょう。
ゲーム中や勉強中の姿勢が悪いとあごが正しく発達せず、上あごが狭くなり、口が開きやすくなります。また、頭が前に出た姿勢を続けていると、口が自然と開きやすくなるのです。こうした姿勢は首こりや肩こりなどの原因にもなるため、早めに医師に相談し改善するようにしましょう。
子どもが口呼吸を続けるとどんなリスクがある?

子どもの口呼吸が日常化すると、さまざまな悪影響を及ぼすことが知られています。単なる癖だと軽視されがちですが、長期間にわたって放置されると、発育や発音・姿勢・免疫力などに影響を及ぼしかねません。
ここでは、子どもの口呼吸を放置することによるリスクを紹介していきます。
虫歯や歯周病になるリスクが高まる
口呼吸の放置によるリスクの1つ目は、虫歯や歯周病になるリスクが高まることです。唾液には、口の中の汚れを洗い流したり歯の再石灰化を促したりするはたらきがありますが、口腔内が乾燥するとその作用が低下します。そうすると、虫歯や歯周病になるリスクが高まります。
また、口腔内の細菌が繁殖しやすくなることから、口臭が強くなる場合もあります。特に、小さなお子さまは歯磨きが不十分なことも多いため、保護者が仕上げ磨きをしてあげることが大切です。
免疫力が低下する
口呼吸を続けていると免疫力が低下し、体調不良になったり病気にかかりやすくなったりする可能性があります。鼻腔には、冷たく乾燥した空気を加温・加湿したり、鼻毛などの働きで異物を除去するフィルターの役割を果たしたりしています。
口呼吸が続くと、細菌やインフルエンザウイルスなどの異物が直接口の中に入り込み、体内に侵入しやすくなるのです。口腔内だけではなく、全身の健康にもかかわってくるため、早めに対処することが望ましいです。
発音に支障をきたす
口呼吸をしているということは、口の動きが正しくないということです。そのため、発音が不明瞭になり、特にさ行、た行、か行などの発音に影響を及ぼします。
また、口の動きが鈍るために滑舌が悪くなることもあります。あごや口周りが発達する時期に誤った発音方法を覚えると、将来まで続く可能性があります。
子どもの口呼吸を治す方法

口呼吸を改善するためには、口呼吸を引き起こしている根本的な原因を見極め、適切な治療や対策を行うことが大切です。ここでは、お子さまの口呼吸を改善する方法を紹介します。
対策はいくつかあり、有効な方法はお子さま一人ひとり異なります。歯科医師に相談し、診察を受けたうえで治療を進めるようにしましょう。
鼻づまりを解消する
口呼吸の根本的な原因が慢性的な鼻づまりである場合、その解決が優先されます。風邪やアレルギー性鼻炎など、慢性的な鼻づまりが続いている場合は耳鼻咽喉科での診察が必要ですが、簡単なケースでは鼻うがいや鼻洗浄が効果的な場合もあります。
最近では、子どもに使用できる鼻うがい用具や、生理食塩水を使ったケア商品も市販されています。
口周りの癖を改善する
子どもが口を半開きにしたまま過ごすのが習慣になっている場合には、口腔機能を改善するトレーニングが役立つでしょう。まずは、舌で歯の裏をなぞるように動かしたり、舌を上下左右に動かしたりするなど、リズムよく動かす訓練をします。
次に、目・口・舌の連動運動の練習です。保護者が大きく口を開けたら子どもも真似して大きく口を開ける、唇を大きく形作って動かすなど、小さく動かしたり大きく動かしたりを繰り返します。
こうしたトレーニングは、顔の表情筋や舌の筋肉の使用を促すだけではなく、口周りの筋肉をバランスよく使えるようにするため、口腔機能の向上にもつながります。
姿勢を整える
口呼吸を改善するためには、普段の姿勢や習慣の見直しも欠かせません。悪い姿勢が口の開きやすさを助長している場合もあるため、正しい姿勢を保つことが大切です。
椅子に深く腰掛け、背中をまっすぐにし、肩の力を抜いたリラックスした姿勢が理想的です。日常生活の中でも姿勢を意識することで、自然と呼吸の仕方が整い、口呼吸の予防につながります。
睡眠時の口呼吸対策
就寝中の口呼吸を防ぐためには、夜間専用のテープを使う方法があります。市販の口閉じテープには、子どもの口のサイズに合わせて作られているものもあり、安眠を促しながら呼吸の改善が期待できます。日中の口腔習慣の改善と併用することで、より効果を発揮するでしょう。
まとめ

子どもの口呼吸は、見た目や健康にさまざまなリスクをもたらす可能性があります。放置することで、成長や発達に悪影響を与える可能性もあるため、早期に改善するのが理想でしょう。
子どもの口呼吸が考えられる場合は、保護者がしっかりとサポートし、必要に応じて専門的な治療を受けることが重要です。
口呼吸の改善を検討されている方は、東京都世田谷区北沢にある医療法人社団 燦陽会 下北沢駅前歯科クリニックにご相談ください。
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