歯列矯正にはどのような種類がある?特徴やメリット、費用も解説!


こんにちは。東京都世田谷区北沢にある医療法人社団 燦陽会 下北沢駅前歯科クリニックです。

歯列矯正を行っている人

「歯列矯正にはどんな種類があるんだろう?」「自分に向いている治療方法はどれ?」など、疑問に思う方もいるのではないでしょうか。歯列矯正にはいくつか種類があるので、どのような違いがあるのか気になる方が多いでしょう。

今回の記事では、それぞれの種類の特徴や費用、自分に合った矯正方法の選び方などを解説していきます。

歯列矯正とは?

ワイヤー矯正の治療

歯列矯正とは、矯正装置を使って歯並びを改善する治療方法のことを指します。歯列矯正は、不正咬合(ふせいこうごう)と呼ばれる歯並びや噛み合わせが良くない状態を改善するために行われます。

不正咬合には、以下の種類があります。

<不正咬合の種類>

不正咬合の種類 状態
叢生(そうせい) ・歯が凸凹になっている、重なり合っている状態
・八重歯や乱杭歯(らんぐいば)とも呼ばれる
開咬(かいこう) ・奥歯を噛んだ時に、上下の前歯の間に隙間ができる状態
交叉咬合(こうさこうごう) ・部分的に下の歯が上の歯よりも前に出ている状態
・噛み合わせが逆になっている
過蓋咬合(かがいこうごう) ・上下の歯の噛み合わせが深すぎる状態
・前歯が下の歯を覆って見えなくなっている
すきっ歯 ・歯と歯の間に隙間がある状態
・空隙歯列(くうげきしれつ)とも呼ばれる
下顎前突(かがくぜんとつ) ・下顎が上顎よりも前に出ている状態
・受け口や反対咬合とも呼ばれる
上顎前突(じょうがくぜんとつ) ・上の前歯が前方に突出している状態
・出っ歯とも呼ばれる

これらの不正咬合を放置すると、発音が不明瞭になる、虫歯になりやすいなどのリスクがあります。前歯で食べ物を噛み切れず、胃腸に負担をかけることもあるでしょう。

適切に口周りの筋肉を使えないので、口元のバランスが崩れることもあります。

歯列矯正のメリット

歯列矯正のメリットイメージ

歯列矯正を行うメリットは、以下のとおりです。

虫歯を予防できる

歯並びが悪いと、食べかすが歯と歯の間にはさまりやすくなります。歯が磨きにくい、歯ブラシが奥まで届かず磨き残しが増えるなど、虫歯になるリスクが高まります。

特に、歯のガタガタや重なりが大きい叢生の症状がある方は、虫歯になりやすいです。

歯列矯正で、歯の重なりが減ると歯磨きしやすくなります。口腔内が清潔に保たれるようになると虫歯予防につながるでしょう。

食事をよく噛めるようになる

歯列矯正をすると歯並びが整うだけでなく、噛み合わせも改善されます。特に開咬や下顎前突、上顎前突などの噛み合わせに問題がある方は、歯列矯正で、消化器官への負担を軽減できるかもしれません。

発音しやすくなる

すきっ歯、開咬、下顎前突などの症状がある方は、隙間から空気が漏れて、発音が不明瞭になることがあります。歯列矯正をすることで隙間がなくなると、舌っ足らずな喋り方などが改善されるケースがあります。

歯列矯正のデメリット

歯列矯正のデメリットイメージ

歯列矯正のデメリットは、以下のとおりです。

矯正方法によっては装置が目立つ

矯正方法によっては、装置が目立つことがあります。特に、表側矯正は歯の表側に矯正装置を取り付けるため、装置が目立ちやすいです。

歯列矯正をしていることを知られたくない人や、見た目が変化することが嫌だという人は、裏側矯正やマウスピース矯正などを選ぶ必要があります。

痛みがでることがある

矯正治療中は、痛みや違和感を生じることがあります。特にワイヤーを調整した直後やマウスピースを新しいものに交換した直後は、歯が移動する痛みを感じやすいといわれています。

費用が高額である

歯列矯正は、基本的に保険が適用されないため費用が高額になります。審美目的(見た目をよくする目的)で治療する場合は、医療費控除も対象外となるため経済的な負担がかかりやすいです。

思ったような仕上がりにならないことがある

ワイヤー矯正、マウスピース矯正のどちらの場合でも、お口の元の状態や、矯正治療中・保定期間中の過ごし方によっては、思ったような仕上がりにならないことがあります。特に、マウスピース矯正の場合は、マウスピースの装着時間や交換のタイミングなどを管理する必要があります。

また、どのような方法でも、治療期間が終わったら歯を固定するための保定期間を設けます。保定期間中はマウスピースなどの保定装置を装着しなければなりません。

保定装置を装着しなかったり、装着時間が足りないと歯が元の位置に戻る「後戻り」が生じます。せっかく歯を動かしたのに、再び歯並びが悪くなる恐れがあるのです。

歯列矯正の種類

歯列矯正の種類イメージ

歯列矯正の種類をご紹介します。

・ワイヤー矯正
・マウスピース矯正

ワイヤー矯正は、装置を装着する場所によって、表側矯正、裏側矯正、ハーフリンガル矯正に細分化されます。それぞれの特徴を確認しましょう。

ワイヤー矯正

歯にブラケットを固定し、ワイヤーを通して歯並びを整える方法です。歴史のある治療方法なので、採用している歯科医院が非常に多いです。

大学病院などでも活用されるほど、適応症例が幅広いことも特徴でしょう。軽度の歯並びの乱れだけでなく、抜歯が必要な症例も治療できます。

痛みが出やすい、発音に影響しやすい、口内を傷つけることがあるなど、デメリットも存在します。

表側矯正

歯の表側に装置をつける方法です。最も一般的に行われるワイヤー矯正の方法で、治療実績も多いと言えます。

口を開けると矯正装置が見えるため、見た目を気にする方からは避けられる傾向にあります。

ただし、近年では透明や白色の装置も登場しており、見た目にも配慮できるようになっています。

裏側矯正

歯の裏側に装置をつける方法です。舌に装置が触れるため、痛みを強く感じる方が多いでしょう。

専門的な技術が必要なため、対応可能な歯科医院が限られていることがデメリットです。また、費用も高くなる傾向にあります。

ハーフリンガル矯正

目立ちやすい上の歯は裏側に、見えにくい下の歯は表側に装置をつける方法です。表側矯正よりも目立ちにくく、裏側矯正よりも費用を抑えられることがメリットでしょう。

裏側矯正と同様に、対応できる歯科医院は限られています。

マウスピース矯正

自分でつけ外しできる透明なマウスピースを使う方法が、マウスピース矯正です。装置が目立ちにくく、決められた装着時間を守れば、臨機応変にマウスピースを外すことができます。

ただし、対応できる症例は軽度なものに限られることが多く、患者様の症状や理想の歯並びによっては、マウスピース矯正では対応できないことがあります。

歯列矯正の費用

歯列矯正の費用イメージ

歯列矯正の費用は、以下のとおりです。

・表側矯正:60万〜100万円
・裏側矯正:100万〜160万円
・ハーフリンガル矯正:80万〜120万円
・マウスピース矯正:40万〜100万円

基本的に、歯列矯正には健康保険が適用されません。そのため、費用は高額になります。

歯科クリニックによっても費用に差があるので、気になる方は問い合わせてみましょう。

ご自身に合った歯列矯正方法の選び方

歯列矯正方法の選び方のリスト

歯列矯正の種類はいくつあり、それぞれメリットやデメリットがあることがわかりました。では、どのようにご自身に合う治療方法を選べば良いのでしょうか。

最後に、自分に合った矯正方法の選び方をご紹介します。

予算を決める

歯列矯正を受けたことで日常生活が苦しくなると、治療を後悔するかもしれません。歯列矯正は決して安い治療ではないので、予算を決めることが重要です。

費用を抑えたい場合、表側矯正やマウスピース矯正を選ぶ方が多いです。

目立ちやすさを考慮する

「矯正中だと気づかれたくない」と考えている場合、裏側矯正やマウスピース矯正が適しているかもしれません。どちらの方法も、矯正装置が目立ちにくいです。

特に、裏側矯正は歯の表側には何も装着しないので、見える範囲の審美性は変わらないでしょう。マウスピース矯正の装置は透明ですが、歯の表側も多います。より目立ちにくいのは裏側矯正と言えるでしょう。

歯並びの状態

重度の叢生を治療する場合や、噛み合わせの改善が必要な場合は、表側矯正が適しているかもしれません。マウスピース矯正は、噛み合わせの改善までは対応できない場合があります。

適応症例が多く治療実績が豊富な表側矯正は、マウスピース矯正や裏側矯正ではできないとされた症例まで改善できることがあります。

まとめ

歯列矯正をして歯並びがよくなったひと

歯列矯正にはいくつか種類があり、それぞれにメリット・デメリットが存在します。ご自身のライフスタイルや条件に合わせて、向いている治療方法を見つけてください。

ただし、歯科クリニックによって実施している治療方法は異なります。歯並びによっては、希望の方法では改善できないと判断されることもあるので、まずは歯科クリニックで相談してみましょう。

歯列矯正を検討されている方は、東京都世田谷区北沢にある医療法人社団 燦陽会 下北沢駅前歯科クリニックにご相談ください。