こんにちは。東京都世田谷区北沢にある医療法人社団 燦陽会 下北沢駅前歯科クリニックです。

近年、見た目の美しさや機能性の高さから、セラミックの歯を選ぶ患者さまが増えています。特に、虫歯治療後の詰め物や被せ物として選ばれることが多く、自然な白さや金属アレルギーの心配が少ないことから、多くの方に支持されています。
しかし、せっかく装着したセラミックの歯が取れたとき、どのように対処すれば良いのか分からず、不安になる方も少なくありません。「しばらくこのままで大丈夫かな」と放置していると、思わぬトラブルにつながることもあります。
この記事では、セラミックの歯が取れる原因から放置することによるリスク、取れた際の正しい対処法、さらには再発を防ぐためのポイントまで詳しく解説します。
セラミックの歯が取れる原因

セラミックは見た目が自然で耐久性も高い素材ですが、使用状況や口腔内の状態によっては外れることがあります。ここでは、セラミックの歯が取れる主な原因を紹介します。
接着剤の劣化
セラミックの歯が取れる原因として、まず考えられるのが接着剤(セメント)の劣化です。長年の使用により接着力が弱まると、セラミックの歯が剥がれやすくなります。特に、装着から5年以上経過している場合は接着剤の劣化が進んでいる可能性が高いです。
歯ぎしりや食いしばりの癖
次に、噛み合わせの問題も原因の一つです。歯ぎしりや食いしばりなどによって、過度な力がセラミックの歯にかかると接着面に負荷がかかり、外れやすくなります。
これらの習慣がある方は、夜間にマウスピース(ナイトガード)の使用を検討するのが良いでしょう。
虫歯の再発
虫歯の再発も見逃せません。セラミックの内部や周囲で虫歯が再発すると、歯の形状が変わり、被せ物との適合性が損なわれます。これによりわずかな隙間が生じ、セラミックが浮いて取れることがあるのです。
日常のケア不足
日常のケア不足も影響します。ブラッシングが不十分であったり定期検診を受けていなかったりすると、口腔内の環境が悪化しセラミックの安定性にも影響を与える可能性があります。定期的なクリーニングと歯科検診は、セラミック歯の維持にとって非常に重要です。
セラミックの歯が取れた状態を放置するリスク

セラミックの歯が取れたとき「痛みもないし、急いで治療しなくても大丈夫」と考えて放置する方がいます。
しかし、この判断は非常に危険です。セラミックの歯が取れたまま放置することには、さまざまなリスクが潜んでいます。
ここでは、セラミックの歯が取れた状態を放置することによるリスクを紹介します。
二次的な虫歯が発生する
セラミックの歯が取れた状態を放置する最も大きなリスクは、歯の二次的な虫歯が発生するリスクです。セラミックの歯が取れると、本来覆われているはずの天然歯が露出します。この部分は虫歯治療後で脆くなっていることが多く、細菌の侵入を許しやすい状態です。
放置することで再び虫歯が進行し、最悪の場合、抜歯が必要になる可能性もあります。
噛み合わせが悪化する
噛み合わせの悪化も見逃せません。セラミックの歯が取れると歯列に空白ができ、噛み合わせのバランスが崩れます。その結果、隣接する歯が傾いたり、対合する歯が伸びてくる現象が起こったりします。
それにより、将来的に複雑な治療が必要になる可能性があります。
発音や食事に影響する
発音や食事への影響も考慮すべきです。特に、前歯のセラミックが取れると、発音しづらくなったり食べ物がうまく噛めなくなったりします。これにより、消化器官への負担も増える可能性があります。
ストレスが増える
心理的な側面も無視できません。特に、前歯のセラミックが取れた状態で人前に出ることに抵抗を感じ、ストレスを抱える方も少なくありません。見た目が気になるあまり、口元を隠す癖がついたり、人との会話に消極的になったりするなど、日常生活に支障をきたすケースもあります。
セラミックの歯が取れたときの対処法

セラミックの歯が突然取れた場合、トラブルを最小限に抑えるためには、正しい対応を取ることが大切です。まずは、冷静に以下のステップを踏みましょう。
取れたセラミックの歯を保管する
最初に行うべきなのは、取れたセラミックの歯の保管です。セラミックの歯は再装着できる可能性があるため、決して捨てずに清潔な容器に入れて保管してください。ティッシュに包んでポケットに入れるなどの方法は避けましょう。
早めに受診する
次に、早めに受診することが何よりも大切です。放置していると、前述の通り虫歯や歯の変形、噛み合わせの不調などが生じる可能性があります。できれば数日以内に受診し、歯科医師の判断を仰ぎましょう。
できるだけ食事は避ける
歯が取れた状態のまま食事をすることは控えるのが無難です。特に、硬いものや粘着性のある食べ物は残っている歯にさらに負担をかけ、損傷を招く恐れがあります。どうしても食事が必要な場合は、取れた部分を避け、柔らかいものを選ぶようにしてください。
自分で接着しようとしない
自分で接着しようとするのは絶対に避けてください。市販の接着剤を使って自己判断で付け直すと、誤った位置に固定されたり、歯やセラミック自体を傷めたりする恐れがあります。あくまで専門家の手で正確に再装着・再製作を行うことが重要です。
セラミックの歯が取れるのを防ぐ方法

セラミックの歯は高い審美性と機能性を持つ反面、取り扱いには一定の注意が必要です。適切なケアを行うことで、セラミックの脱落を防ぎ、長く健康な口腔状態を維持できます。
以下に、日常生活で実践できる予防策を紹介します。
定期的に歯科検診を受ける
セラミックの歯が取れるのを防ぐために最も重要なのは、定期的に歯科検診を受けることです。半年に一度を目安に歯科医院でチェックを受けることで、接着剤の劣化や噛み合わせの変化、虫歯の兆候などを早期に発見できます。
治療直後の状態が良好でも、経年によって予期せぬ変化が起こることがあるため、定期的なフォローは不可欠です。
歯ぎしり・食いしばりを対策する
歯ぎしり・食いしばりへの対策も重要なポイントです。無意識のうちに強い力をかける癖がある方は、セラミックへの負担が増し取れやすくなります。就寝時にマウスピースを装着することで、歯へのダメージを軽減し、セラミックの寿命を延ばす効果が期待できます。
正しい歯磨きの習慣を身につける
正しい歯磨きの習慣を身につけることも重要です。セラミック自体は虫歯になりませんが、周囲の天然歯は影響を受けやすいため、適切なブラッシングが求められます。歯間ブラシやデンタルフロスなども活用し、歯とセラミックの境目まで丁寧に清掃しましょう。
硬いものや粘着性のあるものを控える
硬い物や粘着性のある食べ物を控えることも予防に役立ちます。氷や飴を噛む、ガムやキャラメルを長時間噛むといった行為は、セラミックに過度な力が加わり、外れる原因となります。習慣になっている方は、意識して控えるようにしましょう。
全身の健康管理を徹底する
体全体の健康管理も忘れてはなりません。糖尿病などの全身疾患が口腔環境に悪影響を与えることもあるため、生活習慣の見直しも大切な予防策の一つです。バランスの取れた食事や適度な運動、十分な睡眠は、歯だけではなく体全体の健康を守ることにもつながります。
まとめ

セラミックの歯が取れた際には、見た目の問題だけではなく、健康面にもさまざまな影響が及ぶ可能性があります。放置すると虫歯の再発や噛み合わせの乱れ、さらには歯の喪失につながるリスクもあるため、決して軽視できません。
万が一、セラミックが取れた場合はできるだけ早く歯科医院を受診し、適切な処置を受けることが大切です。また、定期的な歯科検診やマウスピースの使用、毎日の丁寧な口腔ケアを通じて、セラミックの脱落を未然に防ぐことも可能です。
セラミックの歯を検討されている方は、東京都世田谷区北沢にある医療法人社団 燦陽会 下北沢駅前歯科クリニックにご相談ください。
当院では、一般歯科や予防歯科、矯正治療、ホワイトニング、マタニティー歯科など、さまざまな分野に力を入れています。ホームページはこちら、ご予約・お問い合わせもお待ちしております。



