こんにちは。東京都世田谷区北沢にある医療法人社団 燦陽会 下北沢駅前歯科クリニックです。
お子さまの歯並びを治療する方法として、プレオルソが注目されています。プレオルソの費用はどのくらいかかるのか、保険適用になるのかといった疑問をお持ちの方もいるのではないでしょうか。
本記事では、プレオルソの費用相場から具体的な内訳・保険適用の条件や医療費控除の対象となるかなど解説します。お子さまの矯正治療を検討されている方は、ぜひ参考にしてください。
プレオルソとは
プレオルソは、あごの発育途上にある4〜10歳程度のお子さまを対象としたマウスピース型の矯正装置です。金属製のワイヤーを使用した矯正治療とは異なり、柔らかく弾力性のある素材で作られているため、装着時の痛みが少ないことが特徴です。
プレオルソでの治療では歯を無理に動かすのではなく、口腔周囲の筋肉バランスを整えることで自然な歯並びの改善を目指します。装着により舌や口唇の筋肉を正しい位置に誘導し、お子さまの成長発育を利用して歯並びを改善していく予防矯正的な治療法です。
プレオルソの装着時間は、就寝時に加えて日中1〜2時間程度です。学校生活への影響を最小限に抑えながら治療を進められるため、お子さまの負担が少ないことも大きなメリットです。
また、取り外しが可能なため、食事や歯磨きの際は外すことができ、衛生面でも安心でしょう。プレオルソは、出っ歯や受け口・過蓋咬合・開咬・叢生など、さまざまな症例に対応できます。
ただし、骨格的な問題が重篤な場合や、永久歯が大部分生え揃っている場合は適応外となることがありますので、専門医による診断が必要です。
プレオルソの費用と内訳
プレオルソの費用は自由診療となるため、歯科医院によって料金形態が大きく異なります。一般的な費用相場は3〜20万円程度と広く、治療を受ける医院や地域によって価格差があることを理解しておきましょう。
また一部の医院では、装置費用に調整費用が含まれたトータルフィー制度を採用している場合もあります。トータルフィー制度は、追加費用を気にせずに治療を受けることができるメリットがあります。
治療を検討される際は、各医院の料金体系を事前に確認し、総額でいくらかかるのかを把握しておきましょう。
初診・カウンセリング費用
プレオルソ治療を検討する際、まず初診やカウンセリングを受ける必要があります。この段階では、お子さまの口腔内の状態を確認し、プレオルソ治療が適応か判断します。初診・カウンセリングの費用は3,000〜5,000円程度が一般的な相場となっています。
精密検査・診断費用
プレオルソ治療を開始する前に、レントゲン撮影や歯型採得、口腔内写真撮影などの精密検査が実施されます。お子さまの歯並びや咬合状態、あごの発育状況を詳しく分析し、治療計画を策定します。精密検査・診断費用は1〜2万円程度が相場です。
プレオルソ装置費用
プレオルソ本体の装置費用は5〜15万円程度が一般的な相場となります。プレオルソは既製品であるため、個人の歯型に合わせて作成するオーダーメイドの矯正装置と比較すると、費用を抑えることができるでしょう。
定期的な調整・管理費用
プレオルソ治療中は、定期的に歯科医院を受診し、治療の進行状況や装置の状態を確認してもらう必要があります。通常は1〜2か月に1回程度の通院が必要で、1回あたり3,000〜5,000円程度の調整費用がかかるでしょう。
治療期間は平均1〜2年程度のため、トータルの調整費用も考慮して予算を計画することが大切です。
プレオルソを使用した治療は保険適用の対象？
矯正治療は、歯並びや咬合の改善を目的とした治療であっても、健康保険制度では保険適用外となり全額自己負担となります。プレオルソについても同様で、一般的な歯並びの改善を目的とした治療では保険適用とならないのが現状です。
ただし、特定の条件を満たす場合は、保険適用の対象となることがあります。口唇裂・口蓋裂、ダウン症候群など厚生労働大臣が定める疾患に起因した咬合異常がある場合など、矯正歯科治療が必要な場合です。
条件に該当する場合でも、保険適用で治療を受けられるのは、厚生労働大臣が定める施設基準に適合している医療機関のみとなります。保険適用となるかどうかの判断は、専門医による厳密な診断が必要です。
プレオルソの費用は医療費控除の対象？
プレオルソによる矯正治療費は、条件を満たせば医療費控除の対象となる可能性があります。医療費控除は、1月1日から12月31日までの1年間に支払った医療費の合計が10万円を超えた場合、税金の一部が還付される制度です。
プレオルソによる矯正治療が医療費控除の対象となるためには、治療が目的でなければなりません。単純に見た目を美しくするための美容目的の治療は控除対象外となりますが、噛み合わせの改善や機能的な問題の解決を目的とした治療は対象となります。
なお、医療費控除を受けるためには、確定申告をおこなう必要があります。申告の際は、プレオルソの治療費に関する領収書や診断書・治療計画書などの書類を準備しましょう。
プレオルソのメリット
プレオルソは、多くのメリットを持つ治療法です。成長発育期のお子さまにとって、身体的・精神的な負担を軽減しながら歯並びの改善を図ることができるため注目されています。
以下に、治療のメリットを解説します。
痛みが少ない
プレオルソの最大のメリットは、装着時の痛みが非常に少ないことです。ワイヤー矯正やマウスピース矯正は、歯に直接力を加えて移動させるため、調整後に数日間の痛みが続くことが一般的でした。
しかし、プレオルソは柔らかいシリコン素材で作られています。歯を無理に動かすのではなく、口腔周囲の筋肉バランスを整えることで自然な歯並びの改善を目指すため、痛みをほとんど感じません。
また、マウスピース型のため尖った部分がなく、口の中を傷つける心配もないでしょう。
装着時間が短く学校生活に支障がない
プレオルソは就寝時と日中1〜2時間程度の装着で効果が得られるため、学校生活への影響を最小限に抑えることができます。矯正装置の種類によっては24時間の装着が必要ですが、プレオルソは家庭にいる時間帯のみの装着で済むため、負担が少ないでしょう。
また、学校での食事や体育の授業、部活動などの際に装置を気にする必要がないため、お子さまの精神的なストレスを大幅に軽減できます。
取り外し可能で衛生管理が容易
プレオルソは取り外しが可能なため、食事や歯磨きの際は外すことができます。食べ物が装置に挟まる心配がなく、通常通りの食事を楽しむことができるでしょう。
また、歯磨きも普段通りにおこなえるため、虫歯や歯周病のリスクを低く抑えることができます。
早期治療による長期的な効果
プレオルソは4〜10歳頃の成長発育期に使用することで、あごの発育をコントロールし、永久歯が生える土台を整えられます。この時期に口腔周囲の筋肉バランスを改善することで、将来的な歯並びの問題を予防できます。
また、口呼吸から鼻呼吸への改善により、免疫力の向上や風邪の予防効果も期待できるでしょう。舌の正しい位置への誘導により、発音の改善や嚥下機能の向上も図れるため、お子さまの全身の健康にも良い影響を与えます。
費用を抑えられる
プレオルソは既製品であるため、個人の歯型に合わせて作成するオーダーメイドの矯正装置と比較して費用を抑えることができます。従来の矯正治療では数十万〜百万円以上の費用がかかることも珍しくありません。
一方、プレオルソは比較的手頃な価格で治療を開始することが可能です。また、治療期間が短いため、通院回数や調整費用も抑えられることが多いでしょう。
プレオルソのデメリット
プレオルソには多くのメリットがある一方で、いくつかのデメリットも存在します。治療を検討される際は、これらの制限事項や注意点を十分に理解した上で判断することが重要です。
装着時間の管理が治療効果に直結する
プレオルソの最大のデメリットは、装着時間の管理が治療効果に大きく影響することです。取り外しが可能な装置のため、お子さまの協力と保護者の方のサポートが不可欠となります。
就寝時と日中1〜2時間程度の装着が必要ですが、お子さまが装着を嫌がったり、就寝中に無意識に外すと、期待した効果が得られない可能性が高いです。装着時間が不足すると、治療期間が延長したり、最終的な治療効果が低くなる可能性があります。
治療効果に限界がある
プレオルソは歯並びが悪くなる原因を改善することを目的とした治療です。そのため、完璧な歯並びを実現することは困難です。重度の歯並びの乱れや骨格的な問題が大きい場合は、プレオルソだけでは十分な効果を得ることが難しいでしょう。
適応症例が限定的
プレオルソは既製品であるため、装置の形状や大きさが決まっており、すべてのお子さまに適しているわけではありません。歯並びの乱れが極端に大きい場合や、口腔内の形態が特殊な場合は、装置が適切にフィットしない可能性があります。
子どもの協力と習慣化の必要性
プレオルソの治療成功には、お子さま自身の理解と協力が不可欠です。装着時の違和感や異物感により、初期段階で装着を嫌がるお子さまも多く、習慣化するまでに時間がかかる場合があります。
特に年齢が低いお子さまの場合は、装着の意味や必要性を理解してもらうことが難しく、保護者の方が根気強くサポートする必要があります。
定期的な通院と経過観察の必要性
プレオルソ治療中は、1〜2ヶ月に1回程度の定期的な通院が必要です。治療の進行状況を確認し、装置の調整や新しい装置への交換をおこなうため継続的な通院が不可欠となります。
まとめ
プレオルソの費用は3〜20万円程度と幅広く、自由診療のため医院によって料金体系が大きく異なります。費用の内訳としては、初診・カウンセリング費用、精密検査・診断費用、装置費用、定期的な調整・管理費用が含まれます。
治療を検討される際は、各医院の料金体系を事前に確認し、総額でいくらかかるのかを把握することが重要です。
プレオルソを検討されている方は、東京都世田谷区北沢にある医療法人社団 燦陽会 下北沢駅前歯科クリニックにご相談ください。
当院では、一般歯科や予防歯科、矯正治療、ホワイトニング、マタニティー歯科など、さまざまな分野に力を入れています。ホームページはこちら、ご予約・お問い合わせもお待ちしております。
