こんにちは。東京都世田谷区北沢にある医療法人社団 燦陽会 下北沢駅前歯科クリニックです。
甘い物は虫歯になりやすいというイメージをお持ちの方は多いかもしれません。
しかし、それ以上にお子さんの虫歯の原因になりやすいのは、だらだら食べです。例えば、キャンディを口の中に長い時間入れていたり、甘いジュースを長時間にわたってこまめに摂取していたりすると虫歯のリスクが高くなります。
本記事では、だらだら食べによって虫歯のリスクが高まる理由や、虫歯になりやすいおやつについて解説します。子どもの虫歯を防ぐために見直したい生活習慣、虫歯を予防するために歯科医院で行うことについても解説しますので、ぜひ参考にしてください。
目次
だらだら食べをすると虫歯になるリスクが高まる？
冒頭でも述べたように、だらだら食べやだらだら飲みをしていると虫歯のリスクが高まります。
まず、私たちが食べ物や飲み物を口にすると、虫歯菌が活性化し、酸を放出します。このように口腔内が酸性に傾いた状態になると、次第に歯の表面のエナメル質が溶かされます。これを脱灰といいます。
その後は、唾液の作用によって口腔内が中和され、脱灰を起こした歯が修復されて元の状態に戻ります。これを再石灰化といいます。
私たちの口腔内では、このように脱灰と再石灰化が繰り返されていますが、だらだら食べやだらだら飲みが増えると、口腔内が酸性に傾く時間が長くなります。その結果、溶かされたエナメル質を修復することができず、さらに脱灰が進むため、歯に穴が開いて虫歯になるのです。
虫歯になりやすいおやつ
虫歯菌は、食べ物に含まれる糖分をエサとして増殖します。そのため、糖分を多く含んだ食べ物や飲み物は虫歯になりやすいといえるでしょう。例えば、キャンディやガム、チョコレート、キャラメル、ケーキ、ドーナツ、クッキーなどです。
甘いおやつを口にしたあとにお子さんのお口の中を確認していただくとわかりやすいのですが、これらの食べ物は奥歯の溝や歯と歯の間などにべったりと付着します。ブクブクうがいを数回した程度では流れていきません。長時間歯の表面に留まるため虫歯の進行につながります。
また、糖分を含んだジュースやスポーツドリンクも虫歯のリスクを高めます。水分補給として、甘いジュースやスポーツドリンクをだらだらと飲むことも避けたほうがよいでしょう。
子どもの虫歯を防ぐために見直したい生活習慣
子どもの虫歯を防ぐためには、生活習慣を見直すことも重要です。見直すべきポイントは、以下の通りです。
食事や間食の時間を決める
虫歯を防ぐためには、口腔内が酸性に傾く時間をできるだけ短くすることが重要です。そのため、食事や間食の時間を決めて、メリハリのある食生活を意識しましょう。
おやつであれば、10時や3時など食事と食事の間の決まった時間に摂り、だらだらとおやつを与え続けないことが重要です。
1日3回の食事をしっかり摂る
夕飯を残したのに、その後にお腹がすいてお菓子を食べたりデザートを食べたりするケースは少なくありません。また、夕食の前にお腹が空いてだらだらとお菓子を食べ、その後お腹がいっぱいで食事が摂れなくなるケースもあるでしょう。
お子さんの健康やだらだら食べを防止するためにも、1日3回の食事はしっかりと摂ることを心がけましょう。
ながら食べはやめる
テレビを見ながら・ゲームを見ながら・スマホを見ながらなど、何かをしながら食事をしているご家庭もあるかもしれません。
しかし、ながら食べをしていると、食べることに集中できず、食べ終わるまでの時間も長くなりがちです。だらだらと時間をかけて食べるのを避けるためにも、ながら食べをやめ、お子さんが食事に集中できる環境を整えてあげるようにしましょう。
何かに集中できる時間を作る
大人でもそうですが、暇を持て余していると口が寂しくなることもあるでしょう。お子さんの場合にも、やることがなくてつまらない状況が「お菓子食べてもいい？」という言動につながっている可能性があります。
そのため、お子さんが集中して取り組めるような遊びを取り入れたり、適度に身体を動かしたりすることが重要です。例えば、外に散歩に出かけたり家の手伝いを任せたりするのもよいでしょう。
糖分を多く含む食品を控える
先にも述べた通り、糖分は虫歯菌のエサになります。
そのため、砂糖を多く含む食品を控えることも大切です。間食の際には、糖分の少ない果物、チーズ、野菜スティック、牛乳、小魚などを取り入れることが推奨されます。甘いものを選ぶ場合には、食べカスが歯にくっつきにくいプリンやゼリー、アイスなどを選ぶようにしましょう。
水分補給はお茶か水にする
甘いドリンクのだらだら飲みは、虫歯のリスクを高めます。そのため、水分補給ではジュースやスポーツドリンクをだらだら飲むのではなく、麦茶や水など糖分を含まないものにしましょう。
食後はすみやかに歯磨きを行う
食べ物を口にしたあとは、想像以上に食べカスが歯の表面に付着しています。そのため、飲食後は、できるだけすみやかに歯磨きをすることが大切です。なお、自分ひとりで磨けるだろうと思っても、小学校中学年くらいまでは保護者の方が仕上げ磨きをするようにしてください。
虫歯を予防するために歯科医院で行うこと
お子さんの虫歯を予防するためには、自宅での生活習慣の見直しに加え、歯科医院でケアを受けることも大切です。歯科医院で受けられる予防処置には、以下のようなものがあります。
クリーニング
普段の歯磨きだけですべてのプラークや汚れを取り除くことは難しいため、定期的に歯科医院でクリーニングを受けることが大切です。
特に、乳歯と永久歯が混在している時期は、歯列が凸凹するため、磨き残しが多くなります。頑固な歯石が付着すると普段のブラッシングでは取り除くことができなくなるため、歯石ができる前にプラークを除去することが望ましいでしょう。
ブラッシング指導
歯科医院ではブラッシング指導も受けられます。適切な歯磨きの方法は、お子さんの口腔内の状態によって異なりますので、歯科医院で確認すると安心です。磨き残しが多い箇所や虫歯になりやすいポイントなどがわかれば、普段のケアに役立てることができるでしょう。
フッ素塗布
フッ素は、歯質の強化や歯の再石灰化促進、虫歯菌抑制などに効果を発揮します。歯科医院では市販のものよりも高濃度のフッ素塗布が受けられますので、より虫歯予防に効果的です。3〜6ヶ月に1回程度を目安に受けるとよいでしょう。
なお、フッ素が配合されたケア用品は市販でも販売されていますので、毎日のケアにうまく取り入れるのが推奨されます。
シーラント
シーラントとは、特に虫歯になりやすい奥歯の溝を樹脂で塞ぎ、虫歯菌が侵入しないようにする処置のことです。痛みがなく短時間で終わるため、手軽にできる予防処置といえるでしょう。
6歳前後になると、6歳臼歯と呼ばれる永久歯が歯列の一番奥に生えます。生えたばかりの永久歯は歯質が弱いことに加え、奥歯の溝には食べカスやプラークが溜まりやすいため、シーラントを検討する方もいらっしゃいます。
まとめ
本記事では、だらだら食べによって虫歯のリスクが高まる理由や虫歯になりやすいおやつ、虫歯予防のために歯科医院で行うことについて解説しました。
だらだら食べが習慣になっていると、虫歯のリスクが高くなります。できる限り、食事や間食の時間を決め、メリハリのある食生活を意識することが大切です。
なお、糖分を多く含む食べ物は虫歯菌を活性化させますので、できるだけ控えるようにし、食べ物を口にしたあとにはすみやかに歯磨きを行うことを心がけましょう。歯科医院でも様々な予防処置が受けられますので、お子さんの虫歯が心配な場合はご相談ください。
お子さんの虫歯にお悩みの保護者の方は、東京都世田谷区北沢にある医療法人社団 燦陽会 下北沢駅前歯科クリニックにご相談ください。
当院では、一般歯科や予防歯科、矯正治療、ホワイトニング、マタニティー歯科など、さまざまな分野に力を入れています。ホームページはこちら、ご予約・お問い合わせもお待ちしております。
