こんにちは。東京都世田谷区北沢にある医療法人社団 燦陽会 下北沢駅前歯科クリニックです。
虫歯や詰め物の劣化、歯の欠けなどで奥歯の治療を検討している方にとって、見た目の美しさと機能性の両立は大きな関心事です。そこで近年、注目を集めているのがセラミック素材を使った審美治療です。
奥歯の治療といえば金属製の詰め物が主流でしたが、審美性や金属アレルギーへの配慮からセラミックを選ぶ人が増えています。
この記事では、奥歯をセラミックにすることで得られるメリットや注意点、使用されるセラミックの種類と費用、治療の流れについて詳しく解説します。奥歯の治療を検討している方に向けて、後悔しない選択ができるよう丁寧に情報をお届けします。
奥歯をセラミックにするメリット
奥歯の治療においては、見た目の美しさだけではなく、噛む力や耐久性といった機能性も非常に重要です。セラミック素材を使用した補綴（ほてつ）治療は、その両方を兼ね備えていることから、近年多くの人に選ばれるようになってきました。
ここでは、奥歯にセラミックを使用することで得られるメリットについて、詳しく解説します。
自然な見た目で目立たない
セラミックは天然歯に近い色や透明感を再現できるため、口を開けたときに装置が目立ちにくいという利点があります。特に、笑った際に奥歯が見える方や人前で話す機会が多い方にとって、見た目の自然さは大きな魅力となります。
金属製の詰め物や被せ物と異なり、光の反射も自然なため、口元の印象を損なうことがありません。
金属アレルギーのリスクがない
従来の銀歯や金属製の被せ物には、金属アレルギーのリスクがあります。唾液によって金属イオンが溶け出し、体内に取り込まれると、かゆみやかぶれが出ることがあるのです。
一方で、セラミックは非金属素材であるため、金属アレルギーを持つ方でも安心して使用できます。長期的に口腔内の健康を保つという観点でも、安全性の高さは大きなメリットといえるでしょう。
耐久性に優れている
セラミック素材は硬度が高く、奥歯での強い咀嚼力にも十分に耐えられる構造になっています。適切な設計と装着が行われれば、日常生活において違和感なく使うことができ、機能性の面でも優れています。
また、摩耗にも強いため、長期的に安定した噛み合わせを維持しやすいのも魅力の一つです。そのため、使用感にこだわりたい方にも人気です。
奥歯をセラミックにするデメリット・注意点
セラミックは見た目や機能面で多くのメリットがありますが、すべての人にとって理想的な選択肢であるとは限りません。後悔しないためには、メリットだけではなく、デメリットや注意点にも目を向けることが大切です。
費用の面や素材の特性、また日常生活での扱い方についても理解を深めておくことで、納得のいく治療が受けられるでしょう。以下に、奥歯をセラミックにする際に気をつけたいポイントを紹介します。
保険が適用されず費用が高額になりやすい
セラミック治療は基本的に自由診療に分類されるため、健康保険が適用されないケースがほとんどです。奥歯1本あたりの費用は使用する素材によって異なりますが、数万円から十数万円に及ぶことがあります。
保険が適用される銀歯やレジンと比べると高額になるため、事前にしっかりと見積もりを確認し、治療計画を立てることが重要です。
欠けたり割れたりするリスクがある
セラミックは硬い素材ではありますが、その分柔軟性がなく、強い衝撃を受けると割れることがあります。硬いものをよく噛んだり歯ぎしりを頻繁にしたりする方は、欠けや割れが起こるリスクが高くなります。
歯ぎしり対策としてナイトガードを使用するなど、術後の管理も重要です。
適応できない場合がある
すべての症例にセラミックが適応できるとは限りません。噛み合わせのバランスが極端に悪い場合や周囲の歯に強い負担がかかる場合には、セラミックではなく他の素材が推奨されることもあります。
歯科医師とのカウンセリングを通して、適応可否をしっかり判断してもらうことが重要です。
装着までに複数回の通院が必要になる
セラミック治療では、歯の型取りや仮歯の装着、本番のセラミック装着など、段階的なプロセスを経る必要があります。そのため、治療が1回で完結することはほとんどなく、通常は数回の通院が必要です。
仕事や家庭の都合で通院が難しい方は、スケジュールの確認が欠かせません。
奥歯に使用されるセラミックの種類・費用
セラミックと一口にいっても、実際にはいくつかの種類があり、それぞれに特徴や価格が異なります。素材ごとの強度や審美性、適応範囲の違いを理解することで、自分に合った選択がしやすくなります。
また、費用も素材によって大きく異なるため、予算や目的に応じて判断することが重要です。ここでは、奥歯に使われる代表的なセラミック素材の種類とその費用目安について詳しく解説します。
オールセラミック
オールセラミックは、その名の通り全てがセラミックで作られた被せ物です。金属を一切使用しないため、見た目が自然で、前歯はもちろん奥歯にも適応可能です。
透明感が高く審美性に優れている一方で、強度はやや低めで、強い咬合力がかかる部位では欠けやすいことがあります。そのため、奥歯に使用する場合は、噛み合わせや歯ぎしりの有無を考慮する必要があります。
費用は1本あたり約8万円〜15万円が相場です。
ハイブリッドセラミック
ハイブリッドセラミックは、セラミックとレジン（樹脂）を混合した素材です。セラミックの審美性とレジンの柔軟性を兼ね備えており、安価に提供されることが多いです。
ただし、経年劣化による変色や摩耗が起きやすいため、長期的な美観維持は難しいかもしれません。奥歯に使用する場合、咬合圧の強さを考慮しながら選ぶと良いでしょう。
費用は1本あたり約4万円〜8万円程度です。
メタルボンド
メタルボンドは、内側に金属フレームを使用し、その外側をセラミックで覆った構造のものです。金属による高い強度があり、奥歯のように力がかかりやすい部位にも安心して使えます。
ただし、歯ぐきとの境目に金属色が見えることがあるため、審美性の面ではオールセラミックに劣る場合があります。費用は1本あたり約10万円〜15万円前後です。
ジルコニア
ジルコニアは非常に硬く、割れにくい特性を持つ素材で、現在では奥歯の治療において非常に人気があります。天然歯に近い白さを持ちながらも、金属以上の強度を持つため、力のかかる奥歯でも安心して使用できます。
費用は1本あたり約10万円〜18万円程度です。
奥歯をセラミックにする流れ
奥歯のセラミック治療を検討するにあたり、治療の流れを事前に知っておくことは重要です。セラミック治療は保険診療よりも工程が多く、完成度の高い補綴物を作るために、精密な処置や複数回の通院が必要です。
歯科医院によって多少の違いはありますが、基本的な流れは共通しています。ここでは、一般的なセラミック治療の流れをご紹介します。
カウンセリング・診断
初めに行われるのが、カウンセリングと口腔内の診断です。現在の歯の状態、噛み合わせ、希望する治療内容、アレルギーの有無などを詳しく確認します。レントゲン撮影や口腔内写真の撮影もこの段階で行い、必要に応じて型取りも実施されます。
セラミック素材の種類や費用についての説明も受けられるため、不明点はここでしっかり確認しておくことが大切です。
歯の形成・仮歯の装着
治療が決まると、次に行われるのは治療対象となる歯の形成です。セラミックを装着するために歯を削り、必要な形に整えます。削った後は、仮歯を装着し、見た目や噛み合わせの違和感を最小限に抑えます。
仮歯の期間中は、食べ物の種類やブラッシングに注意が必要です。
型取りとセラミックの作製
歯の形状や咬合を正確に再現するため、精密な型取りを行います。この型をもとに、歯科技工所でセラミックの詰め物や被せ物が作製されます。作製には通常1〜2週間ほどかかり、その間は引き続き仮歯で過ごします。
セラミックの装着と最終調整
完成したセラミックを装着してみて、色や形、噛み合わせなどを細かく調整します。問題がなければ、専用の接着剤で歯に固定します。
治療後すぐに日常生活に戻ることが可能ですが、しばらくは強い力をかけないように注意し、違和感や痛みが続く場合は歯科医師に相談しましょう。
メンテナンスと定期検診
セラミックは耐久性に優れていますが、長持ちさせるには日々のケアと定期的な検診が欠かせません。歯科医院では、咬合のチェックやクリーニングなどを行い、トラブルの早期発見に努めます。
特に、歯ぎしりや食いしばりのある方は、ナイトガードの使用が推奨されることもあります。正しいメンテナンスを行えば、セラミックは10年以上使用できるといわれています。
まとめ
奥歯の治療において、セラミックは見た目の美しさと機能性を兼ね備えた非常に優れた選択肢です。金属アレルギーのリスクがなく、自然な仕上がりで長期間美しさを保てることから、多くの人が奥歯のセラミック治療を検討しています。
しかし、費用が高額になりやすい点や強度に限界があることも理解しておくべきです。使用されるセラミックの種類によって特徴や価格が異なるため、自身の希望や生活習慣に合った素材を選ぶことが大切です。
治療の流れも把握したうえで、信頼できる歯科医院と相談しながら進めることで、満足度の高い結果を得られるでしょう。
奥歯のセラミック治療を検討されている方は、東京都世田谷区北沢にある医療法人社団 燦陽会 下北沢駅前歯科クリニックにご相談ください。
当院では、一般歯科や予防歯科、矯正治療、ホワイトニング、マタニティー歯科など、さまざまな分野に力を入れています。ホームページはこちら、ご予約・お問い合わせもお待ちしております。
