こんにちは。東京都世田谷区北沢にある医療法人社団 燦陽会 下北沢駅前歯科クリニックです。
子どもの歯並びを気にする保護者の方は多いですが、特に気になるのは前歯が出ている出っ歯ではないでしょうか。出っ歯は見た目だけでなく、将来的に噛み合わせや発音、口腔機能などさまざまな問題につながる可能性があります。矯正を始めるタイミングに悩む保護者の方も多いでしょう。
この記事では、子どもの出っ歯のリスク、早期矯正のメリット、開始のタイミング、治療法について詳しく解説します。
目次
出っ歯とは
出っ歯とは、上の前歯が通常よりも前方に突出している状態を指します。通常、上の前歯は下の前歯よりも2〜3mm前に出ていますが、4mmを超える場合は出っ歯と判断されることが多いです。
上の前歯が前方に突出すると、見た目に特徴が現れるだけでなく、歯や顎に不自然な負担がかかるようになります。そのため、放置すると噛み合わせや顎の健康に悪影響が出ることがあります。
子どもが出っ歯になる原因
お子さまの歯並びが気になり「何が原因で出っ歯になったのか」と悩む保護者の方は少なくありません。ここでは、子どもが出っ歯になる主な原因を確認していきましょう。
先天的な原因
両親や祖父母が出っ歯であった場合、骨格や歯の大きさ、顎の形などが遺伝し、結果としてお子さまの歯並びや噛み合わせに影響を及ぼすことがあります。具体的には、上顎が大きい、下顎が小さいなどの骨格的な問題や、歯が大きい、過剰歯があるといった歯の問題が挙げられます。
加えて、口周りの筋肉の発達が影響を及ぼすこともあります。
後天的な原因
後天的な原因としては、舌の位置の異常や指しゃぶり、口呼吸、悪い噛み癖などが挙げられます。具体的には、舌で前歯を押す癖や、舌を前に突き出す癖があると、前歯が押し出されやすくなります。
また、歯ぎしりや食いしばりなどの癖により持続的に強い力がかかると、歯並びが乱れる原因となります。さらに、3歳を過ぎても指しゃぶりが続く場合、前歯に大きな力がかかり、上の前歯が押し出されることがあります。
加えて、口呼吸や猫背なども、歯並びに影響を与える可能性があるため注意が必要です。
出っ歯を放置するリスク
子どもの歯並びは変化しやすく、少しのズレや傾きが数年後には大きな問題となることもあります。特に、前歯が出ている出っ歯の状態は、見た目だけでなく、健康面や生活の質にもさまざまな影響を及ぼす可能性があるため、早めに対処すべきケースもあるでしょう。
ここでは、放置した場合に考えられるリスクについて詳しく解説します。
見た目にコンプレックスを抱く可能性がある
歯並びは顔の印象を左右する大きな要素であり、出っ歯が目立つと見た目に対してコンプレックスを抱くお子さまも多いです。成長するにつれて、口元の外見に対する意識が高まり、出っ歯を気にするようになることもあります。
思春期以降になると、心理的な負担が増し、コミュニケーションに影響を及ぼすこともあるでしょう。
虫歯や歯周病になるリスクが高まる
出っ歯の場合、上の前歯が前に出ていることで口が閉じにくくなります。また、前歯の裏側や歯の隙間に汚れが溜まりやすく、ブラッシングしにくいです。歯磨きを怠ると、虫歯や歯周病になるリスクが高まります。
特に、子どもの場合は自分で上手に歯磨きができず、磨き残しが多くなりやすいです。
発音しづらくなる
上の前歯が前方に突き出していると、舌が前歯の裏側に触れることができずサ行やタ行などの発音が不明瞭になりやすくなります。発音が不明瞭になると、人との会話や学校生活に影響することも考えられるでしょう。
口呼吸になりやすい
前歯が邪魔して自然と口が開いてしまうと、鼻ではなく口で呼吸するようになります。口内が乾燥すると細菌が繁殖しやすくなり、虫歯や歯周病のリスクが高まるだけではなく、口臭の原因にもなります。
顎関節症になるリスクが高まる
上下の歯がすべてきちんと噛み合っていないと、顎の関節や筋肉に負担がかかります。出っ歯の場合、奥歯がうまく噛み合わないことが多く、無意識のうちに噛み合わせを調整しようとする動きが強くなります。
その結果、顎関節に負担がかかり、顎関節症のリスクが高まるかもしれません。顎関節症になると、口を開けたときに痛みが出たり、口が開きにくくなったりすることがあります。
出っ歯の矯正を始めるタイミング
小児矯正は何歳から始めるべきか悩む保護者の方は多いです。出っ歯が目立っていても「何もしなくても、成長とともに治るのではないか」と考えている方もいるでしょう。
確かに成長とともに骨格のバランスが整って気にならなくなるケースもありますが、成長とともに悪化していくケースも少なくありません。そのため、出っ歯かもしれないとお悩みなのであれば、一度受診してみると良いでしょう。
特に、6〜10歳頃は顎の骨が柔らかく成長途上にあるため、土台を整えやすい時期といえます。この時期に治療を開始すれば、本格的な矯正が不要になったり、必要な場合でも抜歯を避けられたりする可能性が高まります。
また、乳歯から永久歯に生え変わる時期は、噛み合わせや歯並びが大きく変化する時期です。歯並びが乱れやすい時期ともいえるので、問題がないか定期的に確認してもらうと良いでしょう。
子どもの出っ歯を矯正する方法
子どもの出っ歯を矯正する方法はいくつかあります。以下では、子どもの出っ歯を矯正する方法を、1期治療と2期治療に分けて解説します。
第1期治療
第1期治療とは、乳歯から永久歯へと生え変わる時期のお子様を対象とした治療です。主に、顎の成長をコントロールし、永久歯がきれいに並ぶための土台を作ることを目的としています。
第1期治療では、拡大装置や機能的矯正装置を使用します。例えば、上顎が狭いことで前歯が出ている場合には、上顎を横に広げるための拡大装置が用いられます。この装置を数週間から数ヶ月間装着することで、上顎の骨が広がり、永久歯が正しい位置に生えるスペースが確保され、出っ歯の改善が期待できます。
また、上顎の発達が過剰で突出している場合には、上顎の成長を抑制する装置を使用します。
第2期治療
第2期治療は、すべての永久歯が生えそろってから行われる治療です。第1期治療によって歯並びの土台が整えられていれば、2期治療の負担を減らすことが可能でしょう。
第2期治療では、永久歯を移動させて歯並び・噛み合わせを整えていきます。具体的には、ワイヤー矯正やマウスピース矯正を行います。
子どもの出っ歯を矯正する場合の費用
子どもの出っ歯を矯正する際、どのような治療を選ぶかによって費用は大きく変動します。
第1期治療の費用は、使用する装置の種類や治療内容によって幅がありますが、一般的な相場は約20万円から45万円程度です。第2期治療の費用は、60万円〜100万円前後が相場でしょう。
ただし、1期治療を終えていれば2期治療の負担を減らせる可能性があります。1期治療と2期治療を同じ歯科医院で受ける場合の割引制度などを用意しているケースもあるので、歯科医院に確認してみましょう。
治療費そのもの以外にかかる費用
矯正治療中は、治療の進行具合や口内環境をチェックするために定期的に通院しなければなりません。この際、調整料として3,000円から5,000円程度の費用がかかったり、治療後に歯並びを固定するための装置（リテーナー）の作成費用がかかったりすることがあります。
また、虫歯や歯周病になった場合はそれらの治療が必要になり、この費用が加算されます。
まとめ
子どもの矯正治療は歯列や顎の成長に合わせて行われ、適切なタイミングで治療を開始することが重要です。出っ歯の場合、見た目だけでなく、噛み合わせや発音、虫歯・歯周病のリスクなど多くの問題を引き起こす可能性があります。
子どもの出っ歯を矯正する方法としては、第1期治療と第2期治療があり、年齢や歯の状態に応じて選択します。費用は第1期治療で約20万円から45万円程度、第2期治療で約60万円から100万円前後が目安となります。
お子さまの出っ歯の治療を検討されている方は、東京都世田谷区北沢にある医療法人社団 燦陽会 下北沢駅前歯科クリニックにご相談ください。
当院では、一般歯科や予防歯科、矯正治療、ホワイトニング、マタニティー歯科など、さまざまな分野に力を入れています。ホームページはこちら、ご予約・お問い合わせもお待ちしております。公式Instagramも更新しておりますので、ぜひチェックしてみてください。
