金属アレルギーでもインプラントは可能?治療前の注意点3つも解説


こんにちは。東京都世田谷区北沢にある医療法人社団 燦陽会 下北沢駅前歯科クリニックです。

金属アレルギーの人

金属アレルギーがあると、インプラント治療は受けられないのではと不安に感じている方も多いのではないでしょうか。アクセサリーで皮膚がぶれた経験があると、お口の中に金属を入れても問題ないか気になりますよね。

適切な確認をせずに治療を進めてしまうと、使用する素材によっては治療後にアレルギー症状が出たり、最悪の場合はインプラントの撤去が必要になったりするリスクがあります。

この記事では、金属アレルギーでもインプラントを受けられる理由や治療前に確認すべき3つの注意点、治療後に起こり得る症状と対処法について解説します。不安を解消してご自身に合った治療法を選びたい方は、ぜひ参考にしてください。

金属アレルギーとは?

金属アレルギーの人

金属アレルギーとは、金属に触れることで起こるかぶれの一種で、接触皮膚炎として現れるものです。代表的な症状としては、かぶれや痒みが挙げられます。たとえば、ネックレスなど金属を含むアクセサリーを身につけたときに、触れていた部分にかぶれや痒みが出た場合は、金属アレルギーの可能性があります。

金属アレルギーは、金属そのものに反応するというより、汗や体液などに触れて金属から溶け出した成分が体に影響することで起こると考えられています。そのため、アクセサリーだけでなく、歯科治療で使われる金属が関係することもあります。

また、金属アレルギーでみられるのは皮膚症状だけではありません。頭痛や肩こり、めまいなどの症状がみられるケースもあります。ただし、こうした不調がすべて金属アレルギーによるものとは限りません。特に口の中の金属が原因となっている場合は、お口の中だけでなく全身に症状が出ることもあるため、気になる症状があるときは原因を整理して確認することが大切です。

金属アレルギーを起こしやすい金属としては、クロム、コバルト、ニッケルなどが挙げられます。金属アレルギーは一般に完治を目指すというより、原因となる金属を避けながら管理していくことが大切です。そのため、日常生活でもなるべく金属が皮膚や体に触れないよう注意する必要があります。

金属アレルギーでもインプラント治療は受けられる?

金属アレルギーでもインプラント治療が受けられるか疑問な女性

「金属アレルギーがあると、インプラント治療は受けられないのでは」と不安に感じる患者様もいらっしゃるかもしれません。

結論として、金属アレルギーがある方でも、インプラント治療を受けられる可能性はあります。インプラント治療で主に使われる金属はチタンだからです。

チタンは金属の一種ですが、生体になじみやすく、金属アレルギーが起こりにくい素材とされています。チタンは空気に触れると表面に酸化被膜という膜をつくります。この膜によって、汗やリンパ液などに触れても金属イオンが溶け出しにくいと考えられています。

一般的には、チタンに対するアレルギーがなければ、金属アレルギーがある方でもインプラント治療を検討できます。ただし、起こりにくいからといって、まったく起こらないとは言い切れません。また、インプラントは埋め込む部分だけでなく、上に装着する被せ物などで別の素材が使われることもあります。実際に治療を受けられるかどうかは、事前の申告や素材の確認をしたうえで判断することが大切です。

インプラントのどの部分に金属が使われる?

部品ごとに分解されているインプラント

インプラント治療で金属が関係するのは、あごの骨に埋め込むインプラント体だけではありません。実際には、埋め込む部分と、その上に取り付ける被せ物などで使われる素材が異なることがあります。

まず、インプラント体には主にチタンが使われます。チタンは生体になじみやすく、金属アレルギーが起こりにくい素材とされています。ただし、強度を保つために、ほかの金属が一部含まれている場合もあります。

一方、お口の中で見える部分にあたる上部構造には、金属が使われることもあれば、セラミックやジルコニアなど金属を使わない素材が選ばれることもあります。金属アレルギーがある方や、金属をできるだけ避けたい方にとっては、この被せ物の素材確認も大切です。

このように、インプラント治療では「どこにどんな素材が使われるのか」を事前に確認することが重要です。金属アレルギーがある場合は、インプラント体だけでなく、上部構造も含めて歯科医師に相談しておくと、治療後のトラブルを避けやすくなります。

金属アレルギーの人がインプラント治療を受ける場合に注意すること

インプラント治療の注意点

金属アレルギーがある方でもインプラント治療を受けられることはありますが、治療前に確認しておきたい注意点があります。特に大切なのは、金属アレルギーがあることを申告すること、使用する素材を確認すること、そして上部構造にも配慮することの3点です。

こうした点を治療前に確認しておくことで、治療後のトラブルをできるだけ避けやすくなります。ここでは、3つの注意点を順番に確認していきましょう。

金属アレルギーであることを医師に伝える

まずは、ご自身が金属アレルギーであることを歯科医師に伝えることが大切です。すでに診断を受けている場合はもちろん、アクセサリーや腕時計、ベルトの金具などでかぶれた経験がある場合も、治療前に申告しておくと判断の参考になります。

申告することで、チタンに対するアレルギーがあるかどうかを確認するための検査につなげられます。代表的な検査方法はパッチテストです。

パッチテストとは、金属試薬を含ませたシール状のパッチを皮膚に貼り、アレルギー反応が出るかどうかを確認する検査です。治療を受けられるかどうかを判断するための参考情報として行われることがあり、必要に応じて歯科だけでなく医科と連携して進める場合もあります。

パッチテストなどでチタンに対するアレルギーがないと確認できれば、インプラント治療を検討しやすくなります。

ただし、検査結果は判断材料の一つであり、最終的には症状や既往歴、使用する素材なども含めて総合的に判断されます。

一方で、チタンアレルギーがあるとわかった場合は、別の治療法を考える必要があります。具体的には、入れ歯やブリッジなどが選択肢になります。

純度の高いチタンを採用する

インプラント体は、基本的に100%チタンだけで作られているとは限りません。すべてをチタンだけで作ると強度が十分でなく、噛む力に負けて折れる可能性があるためです。

そのため、アルミニウムなどほかの金属を数%混ぜて作られることがあります。こうした場合でも、チタンの割合が高いものでは、金属アレルギーの可能性は一般に低いと考えられています。

ただし、なかにはチタンの比率が低いインプラントもあります。含まれる金属の種類や体質によっては注意が必要です。

大切なのは、単純に純度が高ければよいと考えるのではなく、強度やお口の状態とのバランスも踏まえて素材を選ぶことです。患者様としては、どのような素材が使われるのかを事前に確認し、歯科医師と相談しながら、できるだけ純度の高いチタンを用いたインプラントを検討することが重要です。

金属アレルギーが起きない素材を使う

金属アレルギーがあることを申告しないまま治療を進めると、上部構造に金属が使われる可能性があります。インプラント治療では、埋め込む部分だけでなく、その上に装着する被せ物の素材も確認が必要です。金歯や銀歯を使用した場合、金属アレルギーの症状が出る可能性があるため注意が必要です。

治療前に歯科医師へ申告しておけば、上部構造にはセラミックなど金属を使わない素材を提案してもらえることがあります。セラミックやジルコニアは金属ではないため、金属を避けたい方にとって選択肢になりやすい素材です。ただし、お口の状態や噛み合わせによって適した素材は異なるため、実際の選択は歯科医師と相談して決めます。

また、セラミックやジルコニアは見た目が自然で、天然歯になじみやすいという特徴もあります。そのため、前歯に使用する場合にも違和感が出にくい素材として検討されることがあります。審美性だけでなく、金属をできるだけ避けたいという観点からも、上部構造の素材はしっかり確認しておきたいポイントです。

インプラント治療後に起こり得る金属アレルギーの症状とは?

金属アレルギーが発症した女性

チタンアレルギーがある方がインプラント治療を受けた場合、金属アレルギーの症状が出る可能性があります。症状はお口の中に限らず、全身に現れることもあります。

ただし、治療後に何らかの症状が出たとしても、すべてが金属アレルギーによるものとは限りません。自己判断せず、気になる変化がある場合は歯科医院や医療機関で確認することが大切です。ここでは、起こり得る症状について確認していきましょう。

口腔扁平苔癬

口腔扁平苔癬(こうくうへんぺいたいせん)とは、舌や歯ぐき、唇、頬の内側などの粘膜に、白いレース状の変化や腫れが現れる症状です。炎症が起こると、粘膜が赤く腫れることもあります。

これは慢性的に炎症が続く病気のひとつで、40歳以降の女性に多くみられる傾向があります。口の中の金属との関連が疑われる場合にみられることがある症状の一つです。自覚症状としては、お口の中の不快感や味覚異常などが挙げられます。

ただし、このような症状があるからといって、金属アレルギーと断定できるわけではありません。気になる症状が続く場合は、原因を自己判断せずに相談することが大切です。

掌蹠膿疱症

掌蹠膿疱症(しょうせきのうほうしょう)とは、膿疱(のうほう)と呼ばれる膿がたまった小さな水ぶくれが、手のひらや足の裏にできる病気です。よくなったり悪くなったりを周期的に繰り返すことが大きな特徴です。

そのため、症状が一時的に落ち着くと、掌蹠膿疱症だと気づかないこともあります。症状が出やすいのは手のひらや足の裏ですが、すねや膝に皮疹が現れることもあります。

このように、症状はお口の中ではなく、手足など離れた部位に出ることもあります。繰り返す皮膚症状がある場合は、歯科だけで判断せず、必要に応じて医療機関にも相談することが大切です。

インプラント治療後に金属アレルギー症状が出た場合の対処法

インプラント治療をする歯科医師

チタンアレルギーは存在するため、インプラント治療後に金属アレルギーの症状が出る可能性はゼロではありません。実際に症状が出た場合は、放置せず、まずは治療を受けた歯科医院へ相談し、必要に応じて速やかに医療機関を受診することが大切です。

受診後には、原因を確認するためにパッチテストが行われることがあります。検査や診察の結果、チタンが原因と判断された場合には、チタンを除去する必要が出てくることがあります。つまり、インプラント体を取り除く治療が検討されます。

金属アレルギーでは、原因となる金属が体に触れている限り、症状が治まりにくいことがあります。そのため、原因がインプラント体にあると判断された場合には、除去が必要になることがあるのです。ただし、症状が出たからといって、必ず除去になるわけではありません。除去が必要かどうかは、自己判断ではなく、診察や検査結果を踏まえて判断されます。

インプラント体を取り除いたあとは、補綴(ほてつ)治療を行います。補綴治療とは、歯を失った部分を人工的な歯で補う治療のことです。インプラントが難しい場合は、入れ歯やブリッジを選択することになるでしょう。

本来であれば、金属アレルギーによってインプラント体を取り除く事態は避けたいところです。そのためにも、インプラント治療を受ける前に金属アレルギーの有無や過去のかぶれの経験を歯科医師に伝え、必要な検査を受けたうえで治療方法を検討することが重要です。

まとめ

口腔トラブルを気にする男性

今回は、金属アレルギーとインプラント治療の関係についてご説明しました。

インプラント治療で使われるインプラント体は主にチタン製で、金属アレルギーが起こることは多くないとされています。そのため、金属アレルギーがある方でも、インプラント治療を受けられる可能性があります。

ただし、治療を検討する際にはいくつか確認しておきたい点があります。ひとつは、受けられる可能性があっても、事前の確認が必要だということです。もうひとつは、金属アレルギーがあることを歯科医師に申告することです。さらに、インプラント体の素材だけでなく、上部構造にどのような素材が使われるかも確認しておくことが大切です。そして、治療後に気になる症状が出た場合は、自己判断せず早めに受診することが重要です。

また、インプラント体は100%チタンでできているとは限らず、強度を保つためにほかの金属が含まれることがあります。チタンの比率が低いものでは注意が必要なため、歯科医師に相談しながら、使用する素材を確認しておきましょう。

チタンアレルギーがみられることもあるため、心配な場合は事前に相談し、必要に応じてパッチテストなどの検査を受けることが大切です。相談せずに治療を受けた結果、金属アレルギーの症状が出て、インプラント体の除去が必要になる可能性もあります。

インプラント治療は、金属アレルギーがあっても検討できる場合がありますが、そのためには事前申告と素材確認が欠かせません。歯科医師とよく相談しながら、ご自身に合った治療方法を選ぶことが大切です。

金属アレルギーでインプラントを検討している方は、東京都世田谷区北沢にある医療法人社団 燦陽会 下北沢駅前歯科クリニックにご相談ください。

当院では、一般歯科や予防歯科、矯正治療、ホワイトニング、マタニティー歯科など、さまざまな分野に力を入れています。ホームページはこちらご予約・お問い合わせもお待ちしております。公式Instagramも更新しておりますので、ぜひチェックしてみてください。

髙橋 陽介 理事長

■この記事の監修者

髙橋 陽介 理事長

経歴
  • 昭和大学歯学部卒業
  • 医療社団法人 因幡会ブリリア大井町ラヴィアンタワー歯科クリニック院長を経て開業
修了研修・学会等
  • インディアナ大学 歯周病学インプラント科 フェローコース修了
  • ハワイ大学 インプラント解剖学実習コース修了
  • 歯科医師臨床研修医指導医
  • 明海大学 フラップサージェリーハンズオンコース修了
  • ICOI国際インプラント学会 会員
  • ノーベルバイオケア インプラントベーシックコース修了
  • POI インプラントベーシックコース修了
  • インビザラインゴー認定医
  • 日本スポーツ歯科医学会会員

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