こんにちは。東京都世田谷区北沢にある医療法人社団 燦陽会 下北沢駅前歯科クリニックです。
お子さまの歯並びや噛み合わせが気になり、プレオルソを検討している方もいるのではないでしょうか。どのような治療にもメリット・デメリットがあるので、どちらも理解したうえで検討しましょう。
この記事では、プレオルソのメリット・デメリットや費用について詳しく解説します。お子さまの矯正治療を検討している保護者の方は、ぜひ参考にしてください。
プレオルソとは
プレオルソとは、子どもの歯並びや噛み合わせを改善するためのマウスピース型の矯正器具です。主に5歳～10歳頃の成長期に使用され、シリコン素材でできているため痛みが少なく、取り外しも可能です。
この装置の特徴は、歯を移動させて歯並びを整えるのではなく、口呼吸を改善したり正しい舌の使い方を習得できたりする点です。装置は取り外しが可能なので食事や歯磨きを普段どおり行うことができ、日常生活への負担が少ないのも魅力でしょう。
ただし、すべての歯並びの問題に対応できるわけではありません。適応症例が限られているため、歯科医師と相談しながら治療を検討する必要があります。
また、毎日一定の時間装置を装着しなければならず、お子様の協力が不可欠な治療法といえます。
プレオルソのメリット
プレオルソのメリットを、以下に解説します。
取り外しができて衛生的
プレオルソは食事や歯磨きの際に簡単に取り外せるため、口腔内を清潔に保ちやすいです。装置に食べ物が詰まる心配もないため、虫歯や歯肉炎のリスクを抑えながら矯正治療を進められます。
痛みや違和感が少ない
プレオルソは柔らかいシリコン素材で作られているため、装着時の違和感を抑えられます。また、歯を移動させる治療法ではないので、歯にかかる圧力が弱く痛みが少ないです。
口腔機能も改善できる
プレオルソは、歯並びを整えるだけでなく、舌の位置や口呼吸の改善にも効果があります。
正しい舌の使い方を習慣づけることで顎の成長を促し、自然にきれいな歯並びへ導くのです。また、口呼吸が原因のいびきや姿勢の悪化の予防にもつながります。
本格的な矯正を回避できる可能性がある
成長期の顎の発育を正しく促せば、将来的に成人矯正が不要になることもあります。本格的な矯正を検討する前段階として導入しやすく、歯が生えそろう前にアプローチできるので抜歯のリスクを減らせる場合もあります。
費用が安価
成人の矯正では、ワイヤー矯正やマウスピース矯正で歯を動かして歯並びを整えます。これらの治療には30万〜100万円ほどの費用がかかりますが、プレオルソは安価なケースが多いです。
顎の成長を正しく促すことができれば、将来的にワイヤー矯正やマウスピース矯正を行う場合でも、治療期間を短縮できる可能性があります。この場合、将来的な矯正にかかる費用を削減することにも繋がります。
装着時間が短い
プレオルソは日中1〜2時間と就寝中の装着が推奨されています。学校に行っている間などに装着する必要がないため、お子さまの負担を抑えられます。
装置の破損リスクが低い
プレオルソは柔らかいシリコン素材で作られているため、折れたり割れたりする心配がほとんどありません。活発に動き回る子どもでも、安心して使用できるでしょう。
また、プレオルソでは既製品のマウスピースを使用して治療を進めます。万が一破損した場合も、新しいものと交換しやすいです。
矯正治療への心理的ハードルが低い
プレオルソは取り外しが可能なため、上述したとおり学校に行っている間などは装着する必要がありません。
固定式の矯正装置の場合、見た目を気にして矯正を嫌がるお子さまも少なくないでしょう。治療開始時は気にしていなくても、からかわれてモチベーションを保てなくなることもあります。
プレオルソは基本的に在宅時に装着するので、子どもにとってストレスが少ない治療方法といえます。
発音や噛み方の改善につながる
プレオルソによる治療を受けると、正しい舌の使い方や口の動きを習得できます。発音がはっきりしやすくなり、コミュニケーションに積極的になれるかもしれません。
また、正しい噛み方が身につくこともメリットといえます。咀嚼機能が向上すれば、消化を助ける効果も期待できるでしょう。
プレオルソのデメリット
多くのメリットがあるプレオルソですが、以下のようなデメリットもあります。
適応症例が限られる
プレオルソは、軽度～中程度の歯並びの乱れや噛み合わせの改善が可能な治療法です。重度の不正咬合や骨格的な問題がある場合は、他の矯正方法のほうがスムーズに治療が進むこともあります。
事前に歯科医師の診断を受け、適応可能か確認することが重要です。
正しく装着しないと効果を得にくい
プレオルソの装置は、ただ装着するだけでは十分な効果が出ないことがあります。正しく装着できていなければ、効果を得られないでしょう。
また、上述したとおりプレオルソは取り外しが可能です。指示された装着時間を守れない場合、治療効果が低下します。
特に、子ども自身に管理を任せるとつけ忘れが発生しやすいため、保護者のサポートが不可欠です。毎日の装着を習慣づけるために、家族で工夫して治療を進めなければなりません。
トレーニングが必要
プレオルソでは、マウスピースの装着とあわせて、トレーニングを実施する必要があります。トレーニング内容はお子さまによって異なりますが、正しい舌の位置や使い方、飲み込み方を覚えたり、口周りの筋肉を鍛えたりします。
これらのトレーニングを怠れば、十分な治療効果を得られません。また、定期的に歯科医院を受診して、正しくトレーニングを実施できているか確認してもらう必要があります。
話しづらさを感じることがある
プレオルソを装着している間は、発音しづらくなることがあります。特に、装置に慣れるまでは違和感を覚える子どもが多いでしょう。
装着を嫌がる子どももいる
口の中に異物がある感覚を嫌がり、装着を拒否する子どもも少なくありません。特に、就寝時の異物感が強く、途中で外してしまう場合もあります。
無理なく続けられるよう、子どもと相談しながら習慣化する必要があるでしょう。
交換が必要な場合がある
子どもの歯並びや噛み合わせは成長とともに変化するため、プレオルソのサイズや形状が合わなくなることがあります。定期的に歯科医院でチェックを受け、必要に応じて新しい装置に変更することもあるでしょう。
この際、追加費用が発生する可能性も考慮しなければなりません。
歯並びが完全に整うとは限らない
プレオルソは、成長期の子どもの顎の発育をサポートしたり、舌の正しい位置を覚えたりすることが目的の治療です。歯並びは顎のサイズや舌の使い方、口周りの筋肉などのバランスの影響を受けるため、口周りの状態を良くすることで歯並びを改善したり、悪化を予防したりします。
つまり、プレオルソは歯を移動させて歯並びを整える治療ではないのです。そのため、プレオルソ治療を受けても、すべての歯が理想的な位置に並ぶとは限りません。将来的に追加の矯正が必要になる場合もあることを理解しておきましょう。
プレオルソの費用
プレオルソの費用は歯科医院によって異なるため、事前にしっかり確認することが大切です。一般的な相場は数万円～10万円程度ですが、初診料・検査費・調整費などが別途かかる場合もあります。
装置の費用に初診料なども含めている歯科医院もあるので、治療を検討する際はトータルの費用を確認しておきましょう。
また、子どもの成長に伴い顎の形や歯並びが変化するため、新しい装置が必要になることもあります。その際は、追加の装置代が発生する可能性があるため、長期的なコストも考慮することが重要です。
まとめ
プレオルソは、子どもの歯並びを整えながら口呼吸の改善や正しい舌の使い方もサポートできるマウスピース型の矯正器具です。痛みが少なく、装置の取り外しが可能なことから、お子さまの負担を抑えながら行える治療といえるでしょう。
しかし、適応できる症例が限られることや、装着時間を守らないと効果が出にくいことなど、デメリットもあります。正しい使い方を理解し、継続的に装着することが重要です。
プレオルソを検討されている方は、東京都世田谷区北沢にある医療法人社団 燦陽会 下北沢駅前歯科クリニックにご相談ください。
当院では、一般歯科や予防歯科、矯正治療、ホワイトニング、マタニティー歯科など、さまざまな分野に力を入れています。ホームページはこちら、ご予約・お問い合わせもお待ちしております。
