床矯正は痛いの?矯正中に痛みがあるときの対処法も


こんにちは。東京都世田谷区北沢にある医療法人社団 燦陽会 下北沢駅前歯科クリニックです。

床矯正の器具を手に持った子ども

床矯正は、顎の骨を広げたり歯並びを整えたりするために使用される装置です。「矯正中に痛みは出るの?」「痛いときはどうしたらいいの?」と不安に思っている保護者の方もいるでしょう。

床矯正中に痛みを感じるときの対処法を知っておけば、無理なく治療を続けられるかもしれません。

この記事では、床矯正の仕組みや、使用中に痛みが出る原因、痛みがあるときの対処法についてわかりやすく解説します。

床矯正とは

床矯正の器具を手に持った歯科医

床矯正とは、取り外し可能な装置を使って顎の幅を広げることで、永久歯が正しく生えるスペースを確保する治療法です。子ども向けの矯正治療として多く選ばれています。

床矯正のメリット

床矯正の最大のメリットは、顎の成長を利用して矯正できるという点です。歯並びの乱れの多くは、歯が綺麗に並ぶためのスペースが足りないことで引き起こされています。顎が適切に広がれば、歯が並ぶスペースが確保されて自然に歯並びが整っていくケースもあります。

また、将来的に本格的な歯並びの矯正が必要になった場合でも、抜歯の必要性を減らせるでしょう。

床矯正の装置は取り外せるため、食事や歯磨きの際のストレスも少ないです。清掃性が向上するため虫歯や歯周病のリスクを下げることができ、日常生活への影響を最小限に抑えられます。

床矯正のデメリット

床矯正の装置は取り外しが可能なので、装着時間を管理しなければならない点はデメリットでしょう。就寝中も含めて、1日12時間〜16時間ほど装着する必要がありますが、小さなお子さまが自分で装着時間を管理するのは困難です。そのため、保護者の方の協力が欠かせない治療法といえます。

また、装置が口の中にあることで、話しにくいと感じる子どももいます。多くの場合1〜2週間ほどで慣れていきますが、慣れるまでは装着を嫌がるかもしれません。

歯並びが完全に整うとは限らない点も、理解しておくべきでしょう。床矯正は、歯を動かして歯並びを調整する治療法ではないので、完全に理想の歯列にできるとは限りません。

床矯正は痛いの?

床矯正は痛いのか考える子ども

結論からお伝えすると、床矯正では違和感や痛みを感じることがありますが、多くの場合は一時的なものです。痛みの程度には個人差がありますが、我慢できないほど強い痛みが持続するケースは稀です。歯自体を直接動かすのではなく、顎の幅を広げることを目的とした治療であるためです。

顎の骨の拡大も、お子さまの成長を利用しながら行います。成長期のお子さまの顎を広げるため、無理な力を加える必要はなく、強い痛みは出にくいとされています。

痛みの原因

ただし、痛みを全く感じないわけではありません。さまざまな原因で、痛みを訴えるお子さまもいます。装置によって顎に圧力がかかる違和感を、痛みと捉えるお子さまは少なくありません。特に、治療開始直後や、装置の調整後に痛みを感じることが多いです。

この痛みは基本的には数日で慣れて気にならなくなります。強い炎症が起こっているなど、問題が起こっていなければ様子を見て構わないでしょう。

床矯正の装置が歯ぐきや舌に当たって、痛むこともあります。この場合は、放置すると口内炎の原因になることもあるので、歯科医師に相談しましょう。

床矯正中に痛みがあるときの対処法

床矯正中に痛み出て歯科医にみてもらう子ども

床矯正中に痛みを感じた場合は、まずは冷静に状況を把握することが大切です。症状が一時的なものであるのか、装置の不具合や虫歯など矯正とは別の原因によるものかを見極める必要があるでしょう。

ここでは、床矯正中に痛みを感じた際の対処法について詳しく解説します。

口腔ケアを丁寧に行う

床矯正中は、装置が歯茎や粘膜に当たることで口内炎や痛みが出やすくなります。矯正装置とはいえ、身体からすると異物なので、ある程度の違和感は誰しもが感じます。

しかし、適切な口腔ケアを行うことで症状を和らげられるかもしれません。歯ブラシの毛先が柔らかめのものを選び、装置の周囲や歯と歯茎の境目を優しく磨くことが大切です。

また、歯間ブラシやデンタルフロスを使用して、装置の届かない部分に付着した汚れを取り除くことも重要です。口内炎ができた場合には、専用の塗り薬を使用したり、刺激の強い食べ物を避けたりすることで、痛みを軽減できます。

鎮痛薬を使用する

床矯正によって強い痛みを感じるときは、鎮痛薬を使用するのも効果的です。常用しないのであれば、市販薬を服用しても構いません。用法・用量を守って使用しましょう。

歯科医院で相談する

痛みが数日以上続く場合や、口内炎などの異常が現れた場合は、我慢せずに早めに歯科医師に相談しましょう。床矯正の装置が合っていないなどの問題が生じている可能性もあるため、自己判断で放置せず、専門的な診断を受けることが大切です。

歯科医師が装置を調整すれば、痛みが改善されるケースも少なくありません。特に、お子さまの場合は、装置による痛みが続くと治療に消極的になってしまう可能性も考えられます。無理に我慢させるのではなく、歯科医師に相談して解決策を探しましょう。

床矯正で痛みを感じるときの注意点

床矯正で痛みを感じるときの注意点を説明するイメージ

床矯正は、成長期の子どもに適した治療法のひとつとされていますが、装着初期や調整後に痛みを感じることがあります。床矯正の痛みは個人差が大きく、数日で治まるケースもあれば、長引く場合もあります。

以下では、痛みが生じた際に注意すべき点について解説します。

痛みが長く続く場合は歯科医師に相談する

床矯正の装置を装着して3日ほど経過しても痛みが引かない場合や、1週間以上痛みが続く場合は、口内の粘膜を傷つけていたり、装置が強く歯に圧迫をかけていたりする可能性があります。このような場合は、症状を我慢せず、早急に歯科医師の診察を受けることが大切です。

診察を受けて装置の調整を行うことで、痛みを早期に解消できるでしょう。

自分で装置を調整しない

痛みがあるからといって、自分で装置を調整しようとするのは避けましょう。装置は患者さまの口内に合わせて精密に作成・調整されており、それによって適切な力を歯周組織に加えています。

お子さまや保護者の方が無理に調整すると、適切な矯正力がかからなくなり、治療計画に悪影響を与えるかもしれません。装置による痛みがある場合でも、自分で調整しようとせず、歯科医師に相談するようにしましょう。

食事内容に注意を払う

矯正治療中は、食事内容に注意を払う必要があります。硬い食べ物や粘着性の高い食べ物は避け、やわらかく消化しやすいものを選ぶと良いでしょう。スープやおかゆ、煮込み料理などは栄養も摂ることができ、咀嚼による負担を軽減できます。

また、左右どちらか一方の歯で噛む癖を改善することも重要です。片側だけで噛むことで、装置や歯に偏った負担がかかり、痛みを強める原因となります。食事の際には、なるべく全体の歯で均等に力を加えながら噛むよう心がけましょう。

清掃不良によるトラブルに注意する

床矯正の装置を装着している間は、装置の周囲や歯の裏側に食べかすや汚れが残りやすくなります。虫歯や歯周病になるリスクが高まるため、装置自体も丁寧に清掃するようにしましょう。

口内をどれだけ清潔にしていても、汚れた装置を装着すると虫歯や歯周病のリスクが高まってしまいます。

まとめ

床矯正を痛みなく終えて笑顔で遊ぶ子ども

床矯正は、子どもの顎の発達を促しながら歯並びを整えることができる有効な治療法ですが、装置に慣れるまでは違和感や痛みを感じることがあります。特に、治療開始直後や調整後には、一時的に歯や歯ぐき、口内粘膜に痛みが出るケースも少なくありません。

このような場合は、優しく歯磨きをしたり、鎮痛剤を服用したりして様子を見ましょう。長引く痛みや強い不快感がある場合は、無理に我慢せず歯科医師に相談してください。

床矯正を検討されている方は、東京都世田谷区北沢にある医療法人社団 燦陽会 下北沢駅前歯科クリニックにご相談ください。

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