こんにちは。東京都世田谷区北沢にある医療法人社団 燦陽会 下北沢駅前歯科クリニックです。

子どもの歯は大人に比べて柔らかく、虫歯になりやすいです。日頃の歯磨きや食生活に気を付けていても、虫歯になってしまうことがあります。
その中で注目されているのが、フッ素です。フッ素には虫歯を防ぐ効果があると広く知られていますが、その効果を十分に引き出すには正しい知識が必要と言えるでしょう。
この記事では、フッ素にはどのような効果があるのか、どのくらいの頻度で受けるべきなのかを解説します。フッ素塗布を受けた後の注意点や、ご自宅でのフッ素の活用方法もご紹介していきます。
お子さまの歯を守りたいとお考えの保護者の方は、ぜひ参考にしてください。
目次
フッ素の主な効果

フッ素には、歯質の強化や虫歯菌の活動の抑制など、さまざまな効果が期待できます。ここでは、フッ素が持つ主な効果を確認していきましょう。
歯質を強化して再石灰化を促す
フッ素の最も大きな効果は、歯のエナメル質を強化することです。食事の際に酸が発生し、エナメル質が溶け出す現象を脱灰と呼びますが、フッ素にはこの脱灰を抑え、初期虫歯に対して再石灰化を促す作用があります。
脱灰と再石灰化のバランスが崩れると虫歯が進行しますが、フッ素はそのバランスを整える働きがあるため虫歯を予防できるのです。
虫歯菌の活動を抑える
フッ素は、虫歯の原因となるミュータンス菌などの細菌の代謝活動を抑制する作用も持っています。これにより、口腔内での酸の産生が減り、虫歯リスクの低減につながります。
虫歯の進行を抑える
虫歯は、口の中に存在する細菌が糖分を分解して酸を作り出し、その酸によって歯が溶けていく病気です。フッ素を歯の表面に塗布すれば、酸による歯の損傷を抑制し、再石灰化を促す効果が期待できます。
特に、乳歯や生えたばかりの永久歯は、エナメル質が薄く柔らかいため、虫歯菌が出す酸に対して敏感といえます。そのため、虫歯になりやすいのです。
ただし、フッ素の効果も受けやすいといえます。フッ素の保護効果が働きやすいので、フッ素塗布を定期的に行うことで、初期段階の虫歯の進行を防げるでしょう。
子どもも歯科医院でフッ素塗布を受けられる?

子どもが歯科医院で受けることができる処置の一つが、フッ素塗布です。フッ素塗布は、子どもの虫歯予防にとても有効な治療法のひとつですが、痛みを生じることがないので安全に受けられるでしょう。
そのため、定期検診の際にフッ素塗布を勧められることが多いです。
フッ素の効果を実感するためには、長い期間継続して使用することが大切です。歯科医院で定期的にフッ素塗布を行うことで、より高い予防効果が期待できるでしょう。
定期的に歯科医院を受診することは、虫歯や歯並びの異常など、さまざまなトラブルの早期発見にもつながります。年齢に応じて、3か月に1回、6か月に1回など、歯科医師に指示された頻度で受診しましょう。
小さい頃から定期的に受診して歯医者に慣れておけば、治療が必要になった場合でもスムーズに進められます。
歯科医院で行うフッ素塗布の流れ

フッ素塗布は、子どもの虫歯リスクを評価したうえで、歯科医師が必要と判断した場合に実施されます。ここでは、一般的なフッ素塗布の流れを確認していきましょう。
口腔内のチェック
フッ素塗布の前に、虫歯や歯肉炎などのトラブルがないか確認します。虫歯や歯肉炎が見つかった場合は、フッ素塗布よりも治療を優先します。
また、お子さまに優しく声をかけながら口腔内を確認することで、緊張を和らげる効果もあります。お子さまは歯医者を怖がることも多いので、少しでも恐怖を感じさせないよう注意します。
歯のクリーニング
フッ素の効果を最大限に引き出すために、まず歯の表面に付着した汚れやプラーク(歯垢)、舌苔などを除去します。これにより、フッ素が歯質にしっかりと浸透し、効果を十分に発揮できるようになります。
フッ素塗布
歯面に水分が付着している場合や汚れがある場合は、コットンなどで軽く拭き取ってからフッ素を塗布します。直接塗布する場合や、スポンジやブラシを使用して塗布する場合など、さまざまな方法でフッ素が塗布されます。お子さまの様子を確認しながら、丁寧に処置を進めます。
自宅でのケアにもフッ素を取り入れよう

歯科医院でのフッ素塗布は虫歯予防に非常に効果的ですが、それを受けたからといって完全に虫歯を防げるわけではありません。毎日の歯磨きや、保護者による仕上げ磨きも大切です。
また、ご自宅でのケアにもフッ素を取り入れることで、より効果的に虫歯を予防できるようになるでしょう。ここでは、ご自宅でのケアに取り入れてほしいフッ素入りのケア用品について紹介します。
フッ素入り歯みがき粉
最も取り入れやすいのは、フッ素入りの歯磨き粉ではないでしょうか。フッ素濃度や対象年齢が記載されているので、年齢や発達状態に応じて選択しましょう。
基本的には、うがいができるようになってからの使用が推奨されているものが多いです。
フッ素入り歯磨き粉を使用した場合、歯磨き後のうがいは1回程度にとどめましょう。口内にフッ素を残すことで、効果を高められます。
フッ素スプレー
フッ素スプレーとは、スプレータイプのフッ素です。お子さまの口内に噴射して使用します。
うがいができなくても問題ない濃度のフッ素を入れた製品が多く、小さなお子さまから使いやすいといえるでしょう。
フッ素ジェル
フッ素ジェルは、適量を指先または綿棒にとり、歯の表面に塗布するように使用する製品です。
歯にジェルを塗ったら、数分間そのままにしてから軽く水やぺーストでゆすぐと良いでしょう。歯磨き粉と同様に、歯を磨く際に使用するタイプのものもあります。
フッ素洗口液
フッ素洗口液は、歯磨き後に口に含んでゆすぐだけで、フッ素を口腔全体に届かせられる便利なアイテムです。毎日の使用により、歯面にフッ素を長時間とどめられるので、虫歯の予防効果が高まります。特に、噛み合わせの溝など、歯ブラシでは届きにくい部分にもしっかりフッ素を届けることが可能です。
フッ素塗布後の注意点

フッ素塗布は、虫歯を予防するための処置であり、安全性も高いとされています。
しかし、塗布後にいくつかの注意点を守らないと、期待する効果を十分に得られない可能性があります。フッ素塗布後、以下のことに注意して過ごしましょう。
塗布後30分は飲食・歯磨き禁止
フッ素塗布後、30分間は飲食や歯磨きを控えることが推奨されます。フッ素が歯の表面にとどまり、内部に成分を十分に取り込ませるためには時間が必要だからです。
塗布後すぐに飲食をしたり歯磨きをしたりすると、フッ素が流れ落ちてしまいます。フッ素塗布を受ける場合は、事前に飲食を終わらせておくようにしましょう。
体調不良やアレルギーがある場合は相談する
フッ素塗布は子どもの虫歯予防に効果的な方法ですが、体調不良のときや過去にフッ素でアレルギー反応を起こしたことがある場合は、歯科医師に相談してください。発熱や下痢などの症状が出ている場合、フッ素を塗布しないほうがよいかもしれません。
また、過去にフッ素で皮膚のかゆみや腫れなどのアレルギー反応を起こしたことがある場合は、フッ素塗布を控える必要があります。事前に歯科医院で相談し、適切な対応をとることが重要です。
まとめ

フッ素塗布は、子どもの虫歯予防に非常に効果的な方法です。歯科医院で定期的にフッ素塗布を行うことに加え、自宅でのケアにもフッ素入りの歯みがき粉や洗口液を取り入れることで、より高い予防効果が得られるでしょう。
また、フッ素塗布後は30分間飲食や歯磨きを控えるなどの注意点を守ることで、フッ素の効果を最大限に引き出せます。フッ素塗布と日々のケアを組み合わせて、子どもの歯を健康に守っていきましょう。
お子さまへのフッ素塗布を検討されている方は、東京都世田谷区北沢にある医療法人社団 燦陽会 下北沢駅前歯科クリニックにご相談ください。
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