毎日行う歯磨きですが、「歯磨きをするタイミング」や、「歯磨き粉を使用したほうが良いか」、など疑問にもたれる方もいらっしゃるかと思います。
本日は歯磨きについてよく質問のあることについてお話ししたいと思います。
目次
朝の歯磨きはいつするのがいいの?
A:虫歯予防のために必要なのは朝食後の歯磨き
朝の歯磨き、というと朝食前(起床後すぐ)か朝食後のどちらで行うといいのか、悩まれる方も多いかと思います。
食後は、お口の中のpHが下がり、虫歯になりやすい環境になります。
しかし、歯磨きを行ってプラークを除去することで虫歯のリスクを減らすことができます。
そのため、虫歯や歯周病予防を目的に朝の歯磨きを行う場合は「朝食後」に行うのが良いでしょう。
昭和40年頃、「お口の中のpHは食後に下がり、pHが下がると虫歯になりやすくなる」ということがわかり、朝食後の歯磨きが推奨されるようになりました。
それ以前は朝起きてすぐに磨くのが一般的でした。
これは、細菌が増えている起床直後に磨くことで「口を清める」という意味があったようです。
朝食前の歯磨きにもメリットがあります。
歯磨きをすることで口やベロを動かします。
口腔機能が低下しているような方は、お食事前の準備運動になります。
また、睡眠中に増えた細菌による口のネバツキや、増えた細菌をご飯と一緒に飲み込むことが気になる方も、起床後歯磨きを行うことでスッキリした状態でお食事をとることができます。
ちなみに、お口の中の細菌を飲み込んでも問題はないので安心してください。
起床後に歯磨きを行った場合は、食後の歯磨きも行うと虫歯・歯周病予防につながります。
歯磨き粉が使うほうが良いの?
A:フッ素配合の歯磨き粉を使用して虫歯予防を心がけましょう。
〇歯磨き粉の効果
- ・虫歯予防
- ・ステイン除去
- ・爽快感
- ・プラークの再付着の抑制
- ・歯茎の保護 等
様々ある歯磨き粉の効果の中で重要なのがフッ素配合歯磨き粉による虫歯予防効果です。
フッ素配合の歯磨き粉は、年齢により推奨フッ素濃度や使用量が変わります。
〇2歳以下
- フッ素濃度:1000ppm程度
- 量 :歯ブラシに1~2mm
〇3~5歳
- フッ素濃度:1000ppm程度
- 量 :歯ブラシに5mm程度
〇6歳以上
- フッ素濃度:1500ppm程度
- 量 :歯ブラシに1,5~2mm程度
フッ素配合歯磨き粉使用後のすすぎはフッ素が流れてしまわないよう少量の水で最小限にとどめましょう。
歯磨きをする前に、歯ブラシに水を付けるほうが良いの?
A:歯ブラシを水で濡らした後、軽く振り水を切ってから歯磨き粉を付けましょう。
乾いた歯ブラシだと歯磨き粉が毛束に残りやすくなってしまいます。
また、歯磨き粉を口になか全体に広がらせるために必要なのは適度な水分です。
しかし、水分が多すぎてもよくありません。
歯磨き粉の中のフッ素濃度が水分で薄まってしまうからです。
フロスや歯間ブラシはいつつかうといいの?
A:歯磨きの前に使用しましょう。
歯磨きの前にフロスや歯間ブラシを使用し、プラークを取り除くことで歯磨き粉の成分であるフッ素が歯に届きやすくなります。
フロスの研究でも、歯磨き前にフロスを行うとプラークの除去効果が高く、フッ素も多く残ることが分かっています。
また、歯間ブラシやフロスを1日1回使用するなら、夜寝る前に使用することをお勧めします。
プラークは就寝中に増えるので、寝る前の歯磨きでしっかりプラークを落としておくと良いでしょう。
洗口剤は使ったほうがいいの?
A:使う時のタイミングが重要です。
口の中の清掃は歯磨きが基本です。
しかし、口臭や口の中のネバツキが気になるときや、出先で歯磨きができないとき、などに利用すると良いでしょう。
フッ素配合の歯磨き粉を使用した直後に洗口剤を使用すると、フッ素が流れてしまいやすいので、少し時間を空けてから洗口剤を使用しましょう。
まとめ
普段行っている歯磨きと比べてみていかがでしたか?
歯磨き粉、フロス、歯間ブラシ、洗口剤など使用するタイミングによって効果の現れ方にも違いが生まれます。
ご自身の生活スタイルに合わせて、これらの道具を日々のケアに取り入れ、効率の良いタイミングでおこなってみるのはいかがですか?