こんにちは。東京都世田谷区北沢にある医療法人社団 燦陽会 下北沢駅前歯科クリニックです。

朝起きたときに顎が痛い・歯が浮くような感じがするなどの症状はありませんか。もしかすると、睡眠中に歯ぎしりをしているかもしれません。歯ぎしりは、ストレスが原因で無意識に行われることが多く、一時的なものとして見過ごされることも少なくありません。
しかし、歯周病のリスクを高める要素のひとつともいわれています。歯ぎしりによって歯や歯茎にかかる負担が蓄積されることで、歯周組織にダメージを与え、歯周病の進行を助長する可能性があります。
今回は、歯周病と歯ぎしりの関係性や、歯ぎしりから歯を守るための対策法について解説します。
目次
歯周病とは

歯周病とは、歯を支える骨(歯槽骨)や歯茎、歯根膜といった歯周組織に炎症が起こる病気です。初期段階では歯肉炎と呼ばれ、歯茎が赤く腫れたり、歯磨きの際に出血が見られたりしますが、歯を支える骨の破壊は見られません。
歯周病は、初期段階では痛みや目立った症状がほとんど現れず、知らないうちに進行することが少なくありません。痛みが出にくいことから、沈黙の病気とも呼ばれています。
しかし、歯肉炎を放置すると炎症が歯根膜や歯槽骨へと広がり、歯周炎へと進行します。歯周炎が進行すると、歯槽骨が徐々に吸収されて歯がぐらつくようになり、最終的には歯の脱落に至ることもあるのです。
歯ぎしりとは

歯ぎしりは、睡眠中や起きているときに、無意識のうちに上下の歯を強く擦り合わせたり、強く噛みしめたりする習慣です。歯ぎしりを英語ではブラキシズムといい、3つのタイプに分かれます。ここでは、歯ぎしりの種類について解説します。
グライディング
上下の歯を強くこすり合わせるタイプの歯ぎしりで、ギリギリと音が鳴ることがあるため、本人や周囲の人が気づきやすいとされています。睡眠中に多く見られるタイプです。歯の摩耗やエナメル質の損傷、知覚過敏の原因となります。
歯に平らな摩耗面ができている場合、このタイプの歯ぎしりが疑われます。
クレンチング
クレンチングは、上下の歯を強く噛みしめるタイプの歯ぎしりです。ギリギリと音を立てることは少ないため、周囲の人に気づかれにくいのが特徴です。無意識のうちに強い力で歯を食いしばっており、長時間にわたって歯や顎に圧力がかかります。
日中の仕事中や集中しているとき、睡眠中にも起こることがあり、慢性的な顎関節症や歯の圧迫による炎症、歯周組織の損傷を引き起こす可能性があります。
タッピング
上下の歯をカチカチと細かく叩き合わせるタイプの動きです。ほかの2つのタイプに比べて見られる頻度は低く、原因ははっきりとわかっていません。歯や顎関節への負担は小さいとされていますが、睡眠の質に影響する場合もあります。
歯ぎしりの原因

歯ぎしりにはさまざまな原因があり、それが複数重なることで症状が強くなるケースもあります。
精神的なストレス
歯ぎしりの原因としてよく知られているのが、精神的なストレスです。仕事や人間関係などの心理的な負担が、無意識のうちに体の緊張を高め、歯ぎしりとして現れることがあります。
特に、ストレスで眠りが浅くなっていると、就寝中に歯ぎしりが起こりやすくなります。
睡眠の質の低下
睡眠の質が悪いと、歯ぎしりを引き起こす可能性があります。睡眠が浅くなると、深い眠りに入るためのリズムが崩れ、脳が休まらない状態になります。この状態では、体が緊張しやすく、歯ぎしりが起こりやすくなるのです。
特に、睡眠時無呼吸症候群などの睡眠障害と歯ぎしりの関連も指摘されています。また、飲酒によって眠りが浅くなったときにも、歯ぎしりが起こりやすいとされています。
習慣や癖
姿勢や噛み癖などの生活習慣も、歯ぎしりに関係する要因のひとつです。例えば、うつ伏せ寝や頬杖をつく癖、片側噛みの習慣があると、顎の筋肉にアンバランスな負荷がかかりやすく、歯ぎしりの原因になることがあります。
無意識に繰り返された結果、歯ぎしりが習慣化するケースもあります。
噛み合わせの不調
歯並びや噛み合わせのずれも、歯ぎしりに関係する要因のひとつと考えられています。噛み合わせのずれは、歯並びの乱れのほか、歯を失ったまま放置したことで周りの歯が傾いたり、噛み合う相手の歯が伸びてきたりして生じる場合もあります。
また、高さが合わない被せ物や詰め物があると、歯ぎしりをしたときに特定の歯に強い力が集中しやすいのも問題です。噛み合わせのずれは自分では気づきにくいことも多いため、違和感がある場合は早めに歯科医院で確認してもらいましょう。
歯ぎしりと歯周病の関係

歯ぎしりと歯周病は、一見関係がなさそうに思えますが、実は深い関連があります。歯ぎしりによって歯や歯茎に異常な力が加わると、歯周組織がダメージを受け、歯周病の悪化につながることがあるのです。
歯ぎしりそのものが歯周病を引き起こすわけではありませんが、歯周病で歯を支える組織が弱っているところに強い力が加わると、歯のぐらつきや骨の吸収が進みやすくなります。
また、歯ぎしりは自覚がないことが多いため、症状が進行してから気づくケースも少なくありません。歯ぎしりと歯周病の両方を予防・改善するためには、歯科医院と自宅でのケアが必要です。
歯ぎしりの対処法

歯周病のリスクを軽減するためには、歯ぎしり自体をコントロールし、原因に応じた適切な対策を取ることが重要です。ここでは、歯ぎしりが癖になっている場合の対処法について解説します。
ナイトガードを使用する
歯ぎしりによる歯周病へのリスクを軽減する有効な手段のひとつに、ナイトガードの使用があります。ナイトガードは、就寝中の歯の摩耗や過度な力の集中を避けることを目的としたマウスピースで、歯科医院で患者さま一人ひとりの歯型に合わせて作成するのが一般的です。
ナイトガードの装着により、歯と歯が直接接触することがなくなり、歯茎や歯を支える骨へのダメージの軽減が期待できます。特に、歯ぎしりの自覚がない方でも、朝起きたときに顎の疲れや歯の違和感を感じる場合は、ナイトガードの使用を検討すると良いでしょう。
また、ナイトガードを使用することで、詰め物の脱落や歯の亀裂といったトラブルを防ぐことにもつながります。
噛み合わせを調整する
噛み合わせのずれがあると、歯ぎしりによる力が特定の歯に集中し、歯周組織への負担が大きくなります。歯科医院では、噛み合わせのチェックを行い、高さが合わない被せ物や詰め物を調整するなど、力が一部の歯に偏らないように整えます。
歯周病がある場合は、歯周病の治療とあわせて噛み合わせの調整を行うケースも少なくありません。
ストレスを管理する
歯ぎしりが無意識に起こる原因のひとつに、ストレスが挙げられます。ストレスを完全になくすことは難しいですが、適切に管理することで歯ぎしりの癖を緩和することが可能です。
特に、十分な睡眠を確保することは歯ぎしり対策にとって重要です。就寝前にリラックスできる環境を整え、テレビやスマートフォンの使用は控えましょう。あわせて軽いストレッチや深呼吸を取り入れれば、歯ぎしりの症状を和らげる助けになるかもしれません。
姿勢や習慣を見直す
歯ぎしりの原因として、姿勢や日常の癖も関係していることがあります。例えば、うつ伏せで寝る、片方の顎だけで噛む癖がある、頬杖をつくなどの習慣があると、顎や歯に偏った力がかかり、歯ぎしりを誘発することがあります。
正しい姿勢を意識し、できるだけ左右均等に噛むよう心がけることで、歯や顎への負担を減らせます。また、寝る姿勢にも気を配り、なるべく仰向けで寝るようにするとよいでしょう。
定期的に歯科検診を受ける
歯ぎしりと歯周病は、どちらも自覚しにくいまま進行することがあります。定期的に歯科検診を受ければ、歯のすり減りや歯茎の状態、噛み合わせの変化などを確認してもらえるのがメリットです。
歯科医院でのクリーニングで歯石や歯垢を取り除いてもらうことは、歯周病の予防や進行の抑制につながります。歯周病の炎症を抑えておくと、歯ぎしりによる負担がかかっている歯でも、歯周組織へのダメージを抑えやすくなります。
検診の頻度はお口の状態によって異なりますが、3〜6か月に1回程度を目安に受診しましょう。
まとめ

歯ぎしりには、歯をこすり合わせるグライディング、強く噛みしめるクレンチング、カチカチと歯を叩き合わせるタッピングの3つのタイプがあります。主な原因として精神的なストレスや睡眠の質の低下が挙げられ、噛み合わせや日常の癖が関係していることもあります。
歯ぎしりによって歯や歯を支える組織に強い力が加わり続けると、歯周病の悪化につながることがあります。就寝中はナイトガードで歯を守り、ストレスをため込まない生活や姿勢・癖の見直しを心がけることが大切です。自覚がないまま歯ぎしりをしている場合もあるため、顎の疲れや歯の違和感があれば、早めに歯科医院で相談しましょう。
歯ぎしりにお悩みの方は、東京都世田谷区北沢にある医療法人社団 燦陽会 下北沢駅前歯科クリニックにご相談ください。
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